hope

誕生日おめでとう。

相変わらず君は人懐こいままだね。
僕の顔を見て駆け寄ってきてくれた。
でも、依然と少し違うところがあった。
それは僕と彼との差だ。

君は当初僕しか見てなかった。
僕しか居ないみたいに、離れたがらなかった。
そんな君が可愛かった。

ある日僕は、ちょっとしたキッカケで君から離れなければならなかった。
それでも、君の元へ寄れば喜んでくれた。

だけど、月日が経つにつれて、
僕が君から離れなければならない時間が多くなった。
君はきっと分からなかったんだよね。
君に説明する時間なんて、どこにもなかった。

そこに彼の登場ってわけだ。
初めこそ君は彼に興味があれど近寄れずにいたけれど、
彼と近しくなるには十分すぎる時間だった。

僕は少し期待していたんだよ。君の好意に。
実際は、違った。全く予想通りなんかじゃなかった。

君は最初から寂しがり屋で人懐こくて。
そんなの分かっていた事なのにね。

君がここへ来た日の事今でも覚えてるよ。
きっと君は覚えてない。

ごめん、そしてありがとう。
君の元にずっと居られなくてごめん。
説明できなくてごめん。
そして...
少しでも、僕の時間の中に君が居た記憶を残してくれてありがとう。


君への願いは、最期まで元気でいて。

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