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まったく眼中になかったはずなのに、本命と会えない期間に重ねたデートで、18も年上の男性に恋しかけている

眼中になかったその人とは、前回の投稿にも書いた「もはや私の親との方が年齢が近い、18歳年上のバツイチ子持ち男性」のこと。

1ヶ月以上もメッセージや電話だけでやりとりしてきたのだけど、私が引っ越しをしたことにより居住地が近くなり、実際に会うことになった。正直、それまでのLINEでの会話は単調というか変わり映えしない内容が多かったし、電話をしようと言われてやってみたものの、LINEと同じくそこまで大盛り上がりするわけでもないし声がタイプとかでもなかったので、「まあ、予定のない日に、地元民ならではのおすすめの場所とかに連れて行ってくれるなら会ってもいいかなあ」くらいの存在として、私は考えていた。

それに、相手はこれまで付き合ってきた人たちよりも遥かに年上で、現段階ではそこまで感じてはいないもののジェネレーションギャップだってあるだろうし、将来的な関係を築いていけるようなイメージがまったく掴めていなかった。

一方で、メッセージが来たらすぐ返さないと気が済まない病を発症してしまっている私は、彼からのLINEには必ず返信したし、会おうと言われて断る理由も勇気も持ち合わせてはいなかったし、なんといっても無職期間で時間はいくらでも有り余っていたということもあり、11月のある週末に会うことになった。

彼は隣の市に住んでいるけれど、私の住んでいる街には頻繁に来ているらしく、マンションのだいたいの位置を教えると、「じゃあその近くの〇〇っていうスーパーで待ち合わせしよう、その近くに古着屋とか色々あるよ!行こう」とトントン拍子で予定が決まり、最寄りのスーパーの駐車場で待ち合わせることになった。

そもそも私たちがマッチしてこれまで会話が続いてきた理由は、「お互いの趣味が似ている」ということだった。Tinderで設定していた彼の複数枚のプロフィール写真は、すべて彼自身の写真ではなく、彼が好きなファッションや音楽由来の画像素材だった。それらが、何か他の人と違うセンスの良さや「好きなものが似ていそう」という印象を与え、結果的に今に至っている。実際に話を進めてきても、やっぱり、古着が好きだったり、音楽の好きなジャンルが一緒だったり、読んでいる雑誌が同じだったりと、共通点が多いことがだんだんわかってきた。

「でも、俺、イケメンじゃないからね」

何度もそう言われていた。「顔で判断したりしないよ」そう返してはいたものの、やはり、生理的に受け付けないという可能性も十分にあり得るし、この年の差だし、そもそもめっちゃおじさんだったらどうしよう、とか、会うことに対して結構な不安感はあった。でも、これまで度々出会ってきたヤリモク男性とは一線を画している印象があったし、ここで会わなかったらこれまでやりとりしてきた期間がなんだったんだっていうことになる、と思い、意を決して家を出た。

彼の車は、すぐに見つけられた。シルバーのワンボックスカーで、「キャンプ用具を入れるから大きいのを買った」と後に言っていたその車の助手席に乗り込み、初めて彼の顔を見た。

マスクをしていたので目元しかわからないけど、そんなに言うほど「イケメンじゃな」くないじゃん。むしろ、思った通りおしゃれで好きな系統の服装だし、そこまで年を感じない若さが見えた。

「(会うのは)はじめまして(笑)」と挨拶を交わし、とりあえず車を走らせて近くの古着屋やリユースショップを見て回った。

私はこれまでデートでアパレルショップに行って服を見繕ってあげたり、お互いのショッピングに付き合ったりということをしたことがあまりなく、そもそも買い物は一人でしたいタイプだった。でも、彼とはお互いの興味対象が似ているからか、難なく一緒に買い物ができたし、それぞれの好きなメーカーやブランドの話をしてもお互いに関心を持って聞ける感じがして、とても心地がよかった。同性の友達ともあまり一緒に買い物をしたりしないためか、この感覚はすごく新鮮だった。たいてい、初めて会った人とショッピングに出かけたとしてもそれは見せかけのようなもので、大して売り物を見てもいないし、会話をどう続かせるかとか、この後どうしようとか、買い物とは別のことを常に考えている状態がほとんどだと思う。

でも、彼とのお出かけはそういうのではなく、その時その時を純粋に楽しめるような、そんなデートが出来る気がした。

その次の週末も、彼と会った。今度は、前回とは一転してアウトドアメインのお出かけで、車で30分くらい離れた山のほうに向かい、動物と触れ合ったり、史跡を回ったり、アウトドアショップでキャンプ用品を見漁ったりした。本当に、純粋に楽しかった。他人と過ごす緊張感からくる疲れもなく、お互い目を見て話せるし、気兼ねなく色々な話ができた。

最初の頃に感じていたつまらない印象は、どこかに行ってしまった。今は、連絡が途絶えたりすると少し不安になったりする。これは、気になり始めているサインなのかな。

これから年末がやってくる。彼から「年末は実家に帰るの?」と聞かれ、「まだ決めてないよー。帰らないかもしれない」と返信したら、「じゃあもし年末暇だったらちょっと遠出しようよ」と誘われている。「その前に近場のお出かけもしようね」とも言われている。気にしすぎかもしれないけれど、次は会うのが3回目で、もしかしたら何かしらアプローチされるかもしれない。これまで、彼は私に触れようとすることも、近くに寄ってこようとすることも全くしてこなかった。けれど、次からはその関係が壊れるかもしれない、そう思うと、果たして自分は彼の気持ちに応えて良いのか、それよりもまず応えたいのか、どうしても分からなくなってしまう。

本当は、本命の人は別にいる。ただ、その人とは会ったこともないし声さえ聞いたことがない。これまで数ヶ月ずっと、メッセージだけしかやりとりをしていない。それなのに、文字から漏れ出るその性格に惚れてしまっていた。会いたい気持ちが積もり積もって、年末に会う約束をしてはいるものの、早く会いたいけど、会うのが怖い状態でもあった。この人と会うまでは、他の誰とも関係を進めたくない気持ちでいた。

でも、そうこうしている間に彼との3回目のデートが来てしまう。関係を終わらせたくないけど、満を辞して彼の気持ちを受け止められる状態でない私。恋愛ってこんなタイミング命なセレクション地獄だっけ?そんな気持ちで最近は過ごしている。また進展があったら書きます。


▼彼のことや本命のことを綴った前回の投稿はこちら


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