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80'sに恋して


80年代に青春を過ごしたかった。

そう思うことが少なくない。

80年代に青春を過ごせていたら、きっと私も恋に落ちていただろう。

そう思わせる人物の一人にキング・オブ・ポップ、マイケルがいる。

私が生まれる前からとっくにスターだった彼は、私が物心つく頃にはすでにメディアから「ゾンビダンスを踊っていた謎の真っ白おじさん」にされていたわけだけど

大人になった今あらためて聴く名曲たちは鮮度を保ったまま、私の心を揺さぶり続けて止まない。

そんな不滅のスター・マイケルの世界一売れたアルバムThrillerが今年12月に発売からちょうど40周年。

記念版も発売されたということで、今日はそのオリジナル版の曲および曲順をあらためて見てみたい。

リアタイ世代の方も後追いファンの戯言としてどうか広い心でお読みいただき、ご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げる。

ポォウ!!

Thriller(1982)

01.Wanna Be Startin' Somethin'

02.Baby Be Mine
03.The Girl Is Mine (With Paul McCartney)

04.Thriller

05.Beat It

06.Billie Jean

07.Human Nature

08.P.Y.T. (Pretty Young Thing)
09.The Lady In My Life


厳選されたナインは攻撃的で美しく、かつ秀逸。

そして全9曲のうちシングルカットされた7曲がトップ10入りしているというから信じられない。

好きな曲を選び、並び替え、お気に入りプレイリストが容易く作れてしまう現代にあえてオリジナルの曲順で聴く、世界一売れたアルバム。

Human Nature をはじめバラード陣も強者揃いだけれど、「何か始めたいんだろ?」と煽るWanna Be Startin' Somethin'を皮切りに、主砲Thriller、Beat It、Billie Jeanと続くクリーンナップはまさに「勝ちにいってる」。

セットリストとはあくまでアルバムやLiveの世界観を表現するためのシークエンスなのだと気づかせてくれる。

普遍的なメッセージは時空も人種も軽々と飛び越え、一瞬でその世界に引きずり込む。

王道が軽んじられることもあるけれど、キングはキング。

良いものは古くならないのだ。

〜中略〜

2022年ハロウィンから約2ヶ月続いた私の久しぶりのマイケルブームがたどり着いた先は、2014年にリリースされたアルバムに収録されているLove never felt so goodだった。

本人名義ではリリースされていない本作はポールアンカと制作され、録音されたのはなんとThriller発売の数ヶ月後。マイケルのキャリアのピークともいえる1983年。

そんな世界の中心にいるとき、マイケルはこんなに素朴で素敵な曲を残してくれていたのだ。

「はじめて恋したときの高揚した気持ち」を「マイケルに恋した気持ち」に置き換え、80年代らしい暖かいリズムとメロディに乗せる。

そしてJustin Timberlakeと世界中の人々がマイケルへの愛と哀惜の念を込めて歌って踊るMVは、観るたび涙が込み上げてきて、胸が痛む。

彼を不等に扱い続けたこの世界を、今なお癒してくれる彼の優しさに。

彼の音楽をもうリアルタイムで聴けないことに気付かされるから。

せめて同じ時代を少し生きられたことを誇りに思いながら、今夜も80年代にワープする。


生まれ変わったらまたマイケルのいる時代がいい。


そして何度でも、恋に落ちるのだ。

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