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【詩】後ろ髪の永遠


2024.01.22.作




後ろ髪が引かれて
引かれて
引かれて
ずっと伸びていって
細く細く
糸のようになって
先も後も見えないほど続いていったなら
人為的な永遠の形成になりえるだろうか
それを
君に続く永遠に
してしまっても、
行こう行こうと足先の向く方
未練の足音はひたひた
これを棄てた後に続いていく毎日が描けなくて
ついにここまできた

何にもならない何もないものが
これがしあわせ
なのだと膨張している圧力
概念だけを残して私を形成してしまっている
君の形は
とうに忘れてしまった

悲しい
とは
私を軽薄にする言葉だ
そこらの安酒で胃の底へ押し流せる
目の前に来るだけの別れに
人より向き合い方を知っている
それだけのこと





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