鴻上家_家訓

\我が家の家訓ができました/

お久しぶりです!久しぶりのnote投稿です!

いやー、今日で怒涛の育休1ヶ月間がついに終了です。

まさかの長女の壮絶な赤ちゃん返り(ベッドインしてから4時間寝ないとか…)、
想像以上に過酷な幼稚園保育園戦争(計6園の見学、願書申請など…)、
とか思った以上に自由がない1ヶ月でした。

まじで世の子育てしてる人、全員すごい

てか「育児休暇」っていうネーミングまじでおかしいからな。
「暇」はどこ探してもないからな。
「育児休職」くらいにしてほしい。

そんな1ヶ月の最後なんですが、
今回「我が家の家訓」を制定したので、
経緯など記録しておこうと思って今回書いてます。

めちゃくちゃ個人的な話なのでツッコミどころ満載と思いますがご了承を。。

見出しはこんな感じです。
ではどうぞ!

なぜ家訓を制定するのか?

なんで家訓?

いきなりですけど、あなたの家に家訓ってありますか?

僕は生まれてこのかたそんなのありませんでした。

じゃあ今回「そもそもなんで家訓を制定しようと思ったのか?」っていう話なんですけど、

育休中にしっかり家族と向き合おうと思って、
家族関係とか育児に関する本をひたすら読んでたんですよね。

読んだ一部

で、自分自身もかなりの自由放任な子育てを経て育ってきたから、
「子供も自由な環境でのびのび育ってほしいなー」
くらいに思ってたんですけど、

そんな時に河合隼雄さんの「家族関係を考える」っていう本の中で

家族の成員は個性的に生きるために、他の成員によって自由を束縛されることを好まない。
しかし、中心を欠いた自由は崩壊につながっていく。
これからの家族は、このような不可思議な中心をいかに見出してゆくかという大変な課題と取り組んでゆかねばならない。

「家族関係を考える」河合隼雄

っていう話があって、

確かに自分が小さかった頃とかって、
日本人全体における「集合的無意識」としてある程度共通の宗教観とか倫理観があったように感じるけど、

最近のニュースとか自分自身の周りの環境なんかを見てると
「中心となる倫理観を持たない利己的な個人主義」みたいなのを感じることが多くて、

やたらめったら「自由」「個人」を伸ばそうとする子育てだと、子供も拠り所になるところがなくて内的にカオスな状態が生まれてしまうんじゃないかと思ったわけです。

あ、なんか急に話がややこしくなったw

もちろん親は親の考えで、子どもは子どもの考えで最終的に自立していけばいいと思うんですけど、

仕事とかでもまず壊すべき「型」がないと成長するのは遅いわけで、

一度夫婦で考える「我が家の共通となるアイデンティティ」を持っておくことはいいことなのかなーと考えて、

「これは…、家訓でしょ。」ってなりました。

「家訓」っていうとなんか堅苦しいですけど、会社でいうとPrinciplesみたいなもんです。

子どもに「なんのために生きるの?」と聞かれたら?

なんのために?

会社だったらPrinciplesの前にそもそも存在意義としてのMissionがあると思うんですけど、
同じことを子どもも言葉に出さないにしても考えそうだなーって思います。

もし面と向かって子どもから
「生きる目的って何?」
って聞かれたらどう答えますか?

やばい、「どしたん?疲れてんの?w」って言いそうw

自分が小学校の頃とかだったら、あまり考えることなく日本人は日常の中に宗教が入ってて

例えば家に神棚があって毎日お供え物してたりとか、
法事でお坊さんが来て般若心経読んだりとかして
なんとなく死んだあとどっかにつながってる感とかがあった気がするんですよね。

けど自分の子どもってそんなのほとんど機会が無いんですよねー。

だからこの辺は自分たちで考えて、夫婦なりに考えを伝えていかないと良くないことになりそうです(河合隼雄さんの本の影響を受けすぎてるかもしれないw)。

とはいえ、この問いに対する答えは今のところ自分たちなりの答えはなくて、

とりあえず今は

” 基本的に、人生とはただの容れ物だと思っています。
空っぽのかばんみたいなものです。
そこに何を入れていくか(何を入れていかないか)はあくまで本人次第です。 ”

村上春樹「村上さんのところ」

村上さんのところp49

っていうのが一番しっくり来てるので、

こういうことを伝えながら人生っていうカバンに何を詰め込んでいくべきか一緒に考えていけたらいいなと思ってます。

ちなみに自分たち夫婦でこれまでの経験なんかを考えて、「これがあった方が良さそうだなー」って要素を考えると、

「愛」
「自立」
「道徳」

でした。

まず「愛」があればどんな論理とか構造とかも吹き飛ばせる力を持ってるから、

親から子どもへの「愛」はもちろん、
子どもが何か(誰か)を愛する(好きになる)ことはめちゃくちゃ素敵なことなんだっていうことが伝わったらいいなと思います。

次に「自立」ですけど、

「自分を知ること」「自分にとって常に”今”ベストな選択をすること」が人生をハッピーにする秘訣だと夫婦ともに思うので、そのためのいろんな機会を与えられたらいいなと。

最後に「道徳」

確かに「自分」を出すことも大事だけど、結局「自分」は「誰かとの関係性の総和」で出来てるので、
「感謝の気持ちを持つこと」「他人の気持ちを考えること」は大事にしてほしい。っていうか大事にした方が幸せだと思う。

この辺は結構難しい場面も想像できて、

例えば
「誰かにとって迷惑になるだろうけど、自分の意志を通したい場合」は、どうしたらいいのか。

正直都度バランス取るしかないなとw
極論言うと、例えば「自殺こそが自立や」って言われてもそんなん全力で止めるしね。

我が家の家訓 6条

家訓の内容

ここまでの考えを踏まえて、具体的に6つの家訓に落とし込みました。

・Say “ love! “      ”好き”って言おう
・Choice         自分で考えて選択しよう
・Pursuit         好きなことは追求しよう
・Imagine       相手の気持ちを想像しよう
・Give        自分から何かを与えよう
・Say “ Thank you! “   感謝の気持ちを伝えよう

の6つです。

1個1個は詳細書かなくてもそのまんまです。

都度状況に応じて考え方が変わることとかあると思うので、
臨機応変にアップデートしていけたらいいなと思ってます。

今後のアクションプラン

何するの?

どうやってこの家訓が家族に浸透していくかっていうのは、
結局日々の自分たちの言動しかないとは思います。

けど、とりあえず

・1人1つの本棚を買う

ってのはやろうと思います。
本で自分の好きなものごとを追求できるように、子どもの分も早めに用意してあげて、
今の好きなものが集まってる場所を作ってあげよかなと思います。

これは「ユダヤ式教育のレシピ」って本でも書かれてたことだし一旦そのままやってみよう。

他にも継続的にやりたいこといくつかあるけど、
言ってやらなかったらかっこ悪いのでここでは伏せておきますー。



さて、今回家訓を決めたわけですが、
自分も親から何か押しつけられるのってめちゃくちゃ嫌いだったので、

なんかいい感じに日常でこの考えに触れられるように考えていければいいなと思います。

ちなみに今回夫婦でお互いの価値観とか再認識できたっていう点でもよかったと思います。

対話大事。

もしよければあなたもやってみてください
(たぶん誰もやらないと思いますがw)


おまけ 育休中に読んで面白かった本


今回育休中に読んだ本で面白かった本を何冊かと、その中で響いたポイントをピックアップしました。

長いので興味ある方だけどうぞ。

ちなみに河合隼雄さんは大学の時から影響受けてて、
実際に臨床心理学でクライアントと向き合う中で得てる知見なので説得力がやばい。

「隼」の字は2人目の子どもの名前にも頂戴しました。


「家族関係を考える」 河合隼雄

・夫婦関係においても実存的な対決と創造が必要。のぼせているだけでは夫婦関係は続けてゆけない。

・きょうだいとの関係によって、人間は他人との関係のはじまりを経験する。

・よい加減のごまかしよりも、結果は望ましくないにしても事態が明確にされる方が、子どもにとって幸福なことがある。

・対話としつつ共存してゆくためには、人は自分の欠点や他人の欠点について、ある程度触れてゆく勇気が必要。

・自己を生かそうとするものは、自己犠牲を強いられる。

・われわれは常日頃、何をするかに忙しすぎて、その根底にある「存在」ということを忘れがち。

・自立と孤立は異なる。自立した人は個としての存在をおびやかされないので、交際を拒否することはない。

・家族の成員は個性的に生きるために、他の成員によって自由を束縛されることを好まない。
しかし、中心を欠いた自由は崩壊につながっていく。
これからの家族は、このような不可思議な中心をいかに見出してゆくかという大変な課題と取り組んでゆかねばならない。

「父親の力 母親の力」 河合隼雄

・一家を食べさせる「土の父」と、「人生はこうだ」「俺はこう生きてきた」という「天の父」がないと、ほんとうの父親になれない。

・ほんとうに強い父親は、子どもに「世間がどうであれ、自分の道を進め。おまえのことは俺が守る」ということでなければならない。

・これからは、的確な判断力と強力な決断力、不要なものはどんどん切り捨てる実行力を持った父親が必要。

・守るにしても「失敗してもいいから、もっと好きなことをやってみろ」と、少しうしろから見守ってやることがかんじん。

・何か課題が存在するときには、子どもはその課題にふさわしい行動をとる。
「過保護なくして親離れはない」 河合隼雄

・「父」は人間が発明したもの。母の歴史は人間の歴史を超えている。

・母性は全体を包み込む。父性は区別を明らかにし、切断する。どちらも大切。

・試練は人を鍛える場合と、つぶす場合がある。その分岐点があることを、知っておくこと。

・お互いの原理は違うけれども、何とか一緒に生きぬきましょう、というのが「愛する」ということ。

・親というのは、殺されるときに、はなばなしくバァーッと死ぬという、その義務がある(*もちろん比喩的な意味で)

・子どもを叱って、言うことを聞かないときや、うまくいかないときは、たいてい大人がどこか間違ってる。

・実存的対決なしには、子どもの成長はないし、親子関係も成立しない。

・子どもが親から離れるのに、母子一体となった濃密な、悔いのない関係がまず必要(*母性という意味で、必ずしも母親でなくてもよい)
「子どもと悪」 河合隼雄

・個性の覇気のはじまりは「好きなこと」への熱中。個性は悪の形をもって顕現してくる。

・善良なるものは創造しない。それは想像力を欠いている。

・悪が一定の破壊の度合いを超えないために、子どものときに何らかの深い根源悪体験と決心が必要。

・自分自身も人間としての限界を持った存在という自覚が、子どもの関係をつなぐものとして役立つ。

・大人がしっかりと、ここからは許さないとして子どもの前に壁として立つとき、子どもに対する守りにもなっている。

・残酷さに対して何らの免疫もない子が、残酷さの犠牲になる。

・父親には「厳しさ」と、「個人」を守る、「個」を大事にするという面も含まれる。
「「与える」より「引き出す」!ユダヤ式「天才」教育のレシピ」 アンドリュー・J・サター

・一番大事なのは、学ぶのは楽しいことだと教えること。

・本を与え、本でいっぱいの本棚を見せ、学ぶ楽しみを見出してもらう。

・本当に頭のいい子の特性: 言語能力、独創性、分析能力、忍耐力、大志、好奇心

・ハッピーであることと、成功することは、とても近い関係にある。
「成功する子 失敗する子」 ポール・タフ

・幼少期の育児における母親からの注意深いケアが、ストレスから身を守るためのレジリエンスを育む

・「性格」は変わることの大いにある、強みや能力の組み合わせ

・人生の満足度や達成度と特に深く関わる7つの強み
 やり抜く力、自制心、意欲、社会的知性、感謝の気持ち、オプティミズム、好奇心

・若者の気質を育てる最良の方法は、深刻に、ほんとうに失敗する可能性のある物事をやらせてみること。

・習慣と性格とは本質的に同じ。よい子ども、悪い子どもはおらず、よい習慣を持つ子と、悪い習慣を持つ子がいる。


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