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新型コロナウイルスの感染状況を俯瞰するために、二色塗り分け擬似カラーで可視化した

「東京 感染『制御不能』」という見出し(2021年8月13日朝日新聞朝刊)に、ますます緊張感が高まります。テレビの報道で毎日のように見かけるのが、東京都の新規感染者数の日々の変化を棒グラフで可視化したものと、全国の新規感染者数を地図上に表したものです。感染には空間的な広がりと時間的な変化がありますが、東京都のデータは、「東京都」という場所の時間変化だけ、全国の地図は「その日」の空間的な分布だけを見せています。それに対して、全国規模の時間変化を見たいと思いました。

全国規模の時間変化を俯瞰するためには空間効率良く表示する必要があります。そこで、「情報可視化入門」の第14章 時刻データの表現手法で紹介した「二色塗り分け擬似カラー(Two-tone pseudo coloring)」を利用することにしました。二色塗り分け擬似カラーは面グラフ(あるいは折れ線グラフ)の拡張と考えることができますが、狭い領域で効率良く時系列データを表現できる可視化手法です。

地方の感染状況を見るにあたっては、感染者数の絶対数よりも、人口比で見る方が、それぞれの場所の状況を比較しやすいと思います。そこで、可視化する値は、人口10万人あたりの感染者数にしました。また、報告される新規感染者数は曜日によって揺れがあることから、7日の移動平均を取ることにしました。感染者数の元データは、NHKが公開しているデータを利用しています。

北海道、東京、大阪、沖縄の8月14日時点のデータを可視化したものが下の図です。


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さらに全都道府県の同日のデータを可視化したものが下の図です。上の図よりも1都道府県あたりの幅(高さ)を細くしています。ウィンドウを縦に延して見てください。

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上の図はスクリーンショットですが、下のWebページでは、その日までに発表されたデータを見ることができます(表示するたびにNHKのサーバーにデータを取りにいきます)。クリックすると関東1都6県のデータが表示されます。その後、表示する都道府県を変更することもできます。

プログラムに不具合等がありましたら、お知らせください。(動作確認を念入りにしているわけではありません。動かない場合にはご容赦ください。容易に修復できないトラブルが発生した場合には、停止します。)

情報提供: NHK(NHKが公開しているデータを可視化して提示しています。)


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