「Backlog World 2021 旅 ~Journey~ オンライン 」視聴レポート

私とBacklog

イベントのことを話す前に、まず私とBacklogの関わり方について書こうかと思います。

勤務先のSIerのプロジェクト管理ツールとして、Backlogを全面的に導入したのが、4年前くらいです。それがBacklogとの出会いです。

その使いやすさ、導入のしやすさから、Redmineを使っていたプロジェクトもBacklogに移行していきました。

以来、CSVダウンロードなども含め、便利に使っていましたが、最近になって、APIを叩いて月次をレポート生成するアプリケーションを作るという経験があり、結果としてチームの月次の定例業務が3人日くらい時短効果が見込めるツールが作れました。

このアプリケーション作成を通じ、Backlog API、ひいては #Web API 全般を用いた #業務ハック#ライフハック に興味を持つようになり、現在に至ります。

Backlog Worldに参加したワケ

Baklog APIを用いた業務ハックをより発展させるためのヒントを得るため。

しかしこの参加理由は良い意味で裏切られました。結果としては、Backlogの祭典を超える内容でした。

当日のツィートでイベントの内容を振り返る

今回Twitterでツィートしながらイベントを視聴しておりましたので、そのツィートを補足しながら、イベントの内容を今一度振り返ってみようかと思います。

タイムテーブルは下記に詳しいです。

まず、ツィートの練習を、という運営さんの呼びかけによる、自己紹介ツィートです。住んでいる場所、職業、このイベントで期待している内容をとのことで、下記のようにツィートしました。

こういう切り口で参加している人はあまりいないのかもしれないと思いましたが、実際どうだったのでしょうか?

続いて基調講演。

基調講演#1「ワークスタイル・トランスフォーメーション」石倉 秀明さん

クラウドソーシング事業を手掛ける「株式会社CASTER」の役員を務められております、石倉さんによる基調講演。

このようにツィートしておりますが、営業だったら受注金額、エンジニアだったらソースコード、とわかりやすい数値やアウトプットが成果物として評価しやすい職種ならいいのですが、バックオフィス関係やエンジニアでも運用保守など、そうでないケースもあると思います。そういった目に見えない頑張りがどう評価されているのか?が少し気になりました。

そうですよね、建設現場もTV制作現場も実は両方アルバイトで経験あるのですが、確かに、いろんな会社の人がごちゃごちゃに混ざって一つの建物、一つの番組を作っているのでした。それに比べ、オフィスワークではあまりそういう光景は見られません。

とはいえエンジニアはやはりSESや派遣でリソース調整しているところは多いかと思います。

SlackやZoomといった、ワークスタイル・トランスフォーメーションを支えるオンラインコミュニケーションツールにより、コミュニケーション・トランスフォーメーションが起こっており、それは「直接会う」から「ネットで会う」への大変革かと考えております。

ネットで会って、仕事を進めるようになり、合意を作るための音声・動画と、エビデンスとしてのテキストという役割分担がより明確化してきたと感じています。

日報、あるんですね、この会社にも。

フルリモートだとやはり成果主義といっても、いつ働いて、いつ終わったのか、周りに伝える必要があるということだと思います。

今の職場も確かに日報ありますが、そうですね、もう少しみんな読むための工夫、楽しく書くための工夫は必要だと思います。

マネジメントの基本は何もしない、というのは難しいのですが、される側になると、その通りだよな、と思うのです。

議事録を残すということなのですが、思考の解像度を上げるってとても大事だなと思うのです。最終的なアウトプットを他人に見せて「なぜこうなったのか?」をきちんと説明できないと作品としては弱いですよね。思いつきで作ったんだろうなと思われてしまうとか、なんかユーザー体験としてモヤモヤが残るような、解像度の低いものは、アウトプットとしては、ちょっと残念なものになってしまいます。特に音楽やっていて、これは感じるところです。支持されているものって突き抜ける解像度があるんです。自分の課題ですね。

そうなんですよね。バージングループ創業者リチャード・ブランソンがどこかで確かにそのようなことを言っていたのですが、出典が見つけられませんでした。

いずれにせよ、リチャード・ブランソンがリーダーとして重要な資質である、優秀な人を動かす能力に秀でていたことは間違いないはずです。

リーダーには多かれ少なかれそういう資質が必要というお話ですね。

公募ミドルセッション#1「Go To Eatキャンペーンを支えたプロジェクトマネジメント」常松 祐一さん

「決定はできる限りチームにゆだねる」これ自分できてないんですわ。

知っている知識をひけらかしたくなってしまい、つい口をはさんでしまう。。

そんなに弊害があるようなことはないと思ってはいるのですが、今後はあえて口を出さずにやってみようかと思います。

これは本当にうらやましかった。誰かに丸投げして放置という文化もシステム開発では多いような気がしていて。その苦しみを乗り越えた先に、一回り成長した自分がいる(だからがんばれ)、みたいなノリです。そんなノリでずっとやってきてるから、みんなで頭を突き合わせてレビューしてというのはあまり経験がないのです。もし今後転職の機会があるならそういう会社がいいですね。

プロジェクトの学びを組織に蓄積するというのは、結局プロジェクトの学びを抽象化して汎用的なTipsに変換する必要がある作業で、それは非常に難しいことは自分も経験があります。ぜひとも、うまくいった暁にはこの作業のプレゼンも見てみたいです。

公募ミドルセッション#2「PJメンバーで共有する「プロジェクト憲章」ことはじめ」名村 晋治さん

予算をクリエイターに伝えるべきか?これは社内のメンバーかそうでないかで大きく変わってきますよね。

この話は社内のメンバーについてなので、やはり予算は伝えたほうが、どれくらい頑張るべきかの尺度になると思うので、ぜひとも伝えるべきかと思います。

どんな会社でもやはり接続情報が取っ散らかっていて探すのに苦労するとか多かれ少なかれあるのだろうなぁと。

Backlogに一元管理するメリットは一つの検索窓ですべてのPJの検索できるところだと思います。

ここまでやるんですね!と書いたものの、実際のところ自分たちも似たようなことをやっています。

メールや電話できたものはBacklogに起票する、Slackの会話も時にはBacklogにコピペしたりもします。

一元管理しないといろんなツールを探し回る羽目になりますからね。

こちらは、Wikiのテンプレートをお土産としてご提供いただけました。まずは試験的に使ってみようかと思っています。

Good Project Award 2021

その名の通り、グッドなプロジェクトに送られるアワードということで、優秀賞に選ばれた7つのプロジェクトがそれぞれ熱いプレゼンをし、その中から最優秀賞を選ぶというものです。

一番目は、株式会社スターフライヤー様。

航空会社のスターフライヤーさんがフライト中の機内に星空のプロジェクションマッピングでプラネタリウムをというプロジェクトについてのストーリーが語られました。

航空会社はCOVID-19でかなりの打撃を受けたとお察しします。そんななかで、何かお客様に喜んでもらえることはないのか、という切実な思いが、こちらにも伝わってくるようなプレゼンでした。そのプロジェクト管理に大活躍したのがバックログだったそうです。

今後も継続的にこういう取り組みを行っていきたいと語られておりました。こういう方がいらっしゃる会社、文化をもつ航空会社って珍しいのではないでしょうか?

本当に素晴らしいと思いました。

スターフライヤーさん、個人的に今後も注目していきたいと思います。

プレゼンお二人目は、SOMPOホールディングス株式会社。

損保ジャパンのデジタル戦略部の方による「スマホカメラを使ったレジャー・娯楽サービス産業の従業員向け健康チェック」 に関する実証実験です。

自分ももちろん、いくつかの保険に入っていますし、また、健康にも関心が高いので、こういう取り組み、好感がもてます。

バックログが完全にアジャイル開発のためのツールかというとそうではないと思ってはいるのですが、あまりアジャイルとかウォーターホールとかを意識せず使える汎用性はあると思いますし、だからこそこれだけ多くの人に支持されているのだと思います。

三番目のプレゼンは、大成建設株式会社。

結構大手のしかもゼネコンとなるとかなり保守的なイメージを勝手にもっているのですが、もう昔のような業務スタイルには戻れないと語られており、このコロナでのDXの強制推進力の強さを感じた次第です。

四番手、FUNBEST(ファンベスト)さん。

自分も一度はエンタメを志したことのある身として、こういう二足の草鞋をどちらもしっかりと活動されている方には心から敬意をもっております。

また、自分も今も音楽を作っていたりするので、参考にさせていただきたいところも多くありました。

五番手、別府市役所さん。

このプレゼンを聞き、Backlogがmailに代わるビジネスインフラになりうるのでは?と思いました。メールより、課題管理がしやすいので、今後、もっともっと活用される機会が増えると思います。

と、こう書いていて、一時期「ZOHO」というツールを使っていたことを思いだしました。

メールベースで、進捗状況を管理できるツールなのですが、あれって意外とメールのライバルとして、いいところ突いているのでは?

とはいえメールをリプレイスするものというよりは、メールを拡張するもの、ではあるのですが。

このZOHOの現状をちょっとあとでキャッチアップしたいと思います。

六番手、LINE Fukuoka株式会社 SmartCity戦略室

結構感動しましたし、C向けにサービスを提供している会社っていいなと思った次第です。

この、立案からリリースまでたったの8日で作ったアプリ(それもすごい)がきっかけで、LINE福岡は西鉄グループと連携協定締結になったというのですから、夢のある話です。

トリの七組目は、龍谷大学 政策学部 今里ゼミナールでした。

この話の舞台は宇川です。恐らくここですね。

地域活性化対策として、以前から地域の問題としてあがっていた獣害問題を逆手にとり、ジビエカレーを地元の名物にしてしまおうという取り組みです。

ジビエとカレーは相性がよさそうですよね!

私も食べてみたいと思いました。

結果、スターフライヤー様が最優秀賞に選ばれましたが、どのプロジェクトもそれぞれの中の人の想いがひしひしと伝わってきて、本当に感動しました。なんかちょっと大げさですが、今後の生き方を大きく左右する体験になるかもしれません。

対談セッション「Redmine✖Backlogツール対談」

これはほんと、実務において非常に参考になるお話でした。

Redmineをあまり深堀りしたことがなかったので、あまりこの二項対立自体、意識したことはなかったです。

個人的にちょっとだけAPIなど深堀りしていたBaklogと比較して、いいところ、悪いところ、知ることができました。

で、Backlogも、オンプレミス環境にインストールすることができるそうで。。。それは初めてしりました。

が、それってなんかメリットあるのかな・・・容量を気にせず使える?ソースコードをいじってしまえる?本当ですか?APIも公開されているので、それ以上の自由度はユーザー側にはないのかなと思うのですが・・・このあたりは調べる必要がありそうです。

Redmineをそんなに使い込んだことがなかったので、知らないことだらけで、勉強になりました。OSSであること、プラグインが使えること。コミュニティも熱いこと。となるとひょっとするとバックログより自由度高く便利に使えるのでは?自分を活かせるチャンスも眠っているのでは?と思えてきて、Backlogと並行して、研究テーマとしていきたい、と思った次第です。

こういうような話で締めくくられたのでありました。

確かに、ツールの力は大きいですよ。バックログがないプロジェクト管理なんて、もはやイメージできませんから。

また、苦手を補い合える関係構築も、それこそがチームビルディングであると改めて思いました。

リレーセッション 全国JBUG支部企画

このツイートに集約されていますが、こんなにコミュニティ活動が盛んだとは知りませんでした。前職はこういうアンテナを張っているいわゆる意識高い系の文化があったので、頻繁にこうした集いに出かけておりましたが、もう現職になってめっきり行かなくなってしまいました。

しかし今回本当に久しぶり、5年ぶりくらいにこうした集まりに参加して、やはり良い刺激をもらえましたので、もう少しアンテナを張っていこうと思いました。JBUGさんの集まりにも、ぜひ参加してみたいですね。

LT#1「顧問弁護士だってBacklogを使いたい!」

さて次のプログラム。もう後半戦というか、佳境ですね。

このツィートに、登壇された遠藤さんが反応してくださり、今現在、今後の課題の部分の解決のために、会話が少し発展しております。

新しいつながりが生まれたようで、ここでもまた嬉しい誤算が!ありがたいです。

LT#2「Backlogでプログラマーに顧客対応をやってもらったら業務改善が進んだ」

実は自分も保守プロジェクトで主にバックログを使っているエンジニアですので、実務に一番近いのはこのプレゼンでした。

結構これ悩ましい問題なんですよね。

エンジニアは顧客対応で消耗してはいけないのか、

エンジニアがやりやすいようにフロント対応者(PM的立場の人)が間を取り持つのはコストなのか。

今回のお話は後者でしたが、今後やっぱエンジニアにはエンジニアリングに集中してもらおうよ、っていう反動が出る可能性もありそうかなと。聞いていて思った次第です。実際、今の保守部門も、そんな歴史の繰り返しです。

基調講演#2 「越境」〜未来の旅人たちへのメッセージ〜 沢渡 あまねさん

さてこの長いイベントも、いよいよ大トリです。最後の基調講演。

こういう視座でビジネスを立ち上げて成功させていらっしゃるのは、素晴らしいですよね。自分もこういうユニークな視点を持てるようもっと、アンテナを張って生きていこうと思いました。

そうなんです!今のこの巣ごもり時代ならではのメッセージ!

自分も、この狭い狭い、こもり部屋から、世界を変えていきたい!

非常に勇気づけられるメッセージでした。

終わりに

このように、長いようで、あっという間の6時間でした。

運営の皆様大変お疲れ様でした。楽しませていただき、また数多くの感動、気付き、出会いをいただき、ありがとうございました。

当初の目的は業務ハックのヒントを得たい、でしたが、この目的は十分に達成できました。

というのも、実はかなり具体的に、業務ハックのヒントをいただきましたし、実際に動くものを作るという話にもすでに発展していたりもします。

今後、その成果をアウトプットしていけたら嬉しいです。

そして、その当初の目的以上の気付きや感動を受け取ることができました。

あまり事前知識なく視聴を開始したのですが、いい意味で期待を裏切られることの連続でした!

一個一個、かみ砕き、かみしめながら、少しずつ、今後の仕事に活かしていければと考えております。

本当に素晴らしいイベントをありがとうございました!

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