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初乳の大切さ



私の盟友の廣瀬勇先生。

北海道農業普及員を長年務めた。

外国人就労者支援活動を陰で10年間支えてくれている功労者で高齢ながらまだまだ現役。

野菜、畑作農業、施設園芸、酪農、畜産など
幅広く専門的知識を教えて頂き
また、日本語教育も私たちと一緒に
取り組んでくれている。


乳牛分娩後、数日間にわたって分泌する乳を
初乳という。

初乳はその後に搾られる乳と比べ
組成分や色調、風味において大き違い
乳糖を除きほとんどすべての成分を多く含み
特にタンパク質、無機質、ビタミンが高濃度だ。

このタンパク質の中に含まれている
免疫抗体である「グロブリン」が豊富に含まれていることがとても重要。

生まれた赤ちゃん子牛は
初乳を飲むことで
免疫性を獲得して
病気への抵抗力を
強く持つことが出来る。

この初乳を生後、いつ飲ませるか?

科学的な測定をいつするのか?

ここが重要である。

子牛の「授乳」は 
哺乳バケツに入れて
直接、子牛に飲ませるか?
人口乳首経由で飲ませるか?

「初乳がいかに大切か」

このことを私は廣瀬先生から教わった。


子牛は母親の免疫グロブリンが
胎盤を通過しないため
初乳は出来る限り早くに与える必要がある。

与えたら直ぐに受動免疫はピークに達する
が抗体濃度の低下も急激に落ち込む。

子牛自身の能動免疫がフル稼働するまで
2週間以上かかるので
この期間は子牛に極力ストレスを
かけないようにすることが大切。

多くの酪農家は十分な初乳量を与えているが、初乳の品質が十分でない場合があるため、
受動免疫がピークのときの子牛の血清を
屈折計により測定し、
血中タンパク質レベルを計測する必要がある。

初乳の免疫グロブリン濃度は60mg/ml以上必要だが、分析結果が低い場合は冷凍初乳や代用乳等を与える。

(子牛誕生後の血清中免疫グロブリンは、成牛換算乳量や乳脂に影響をもたらす。)

子牛のADG(日平均増体重)は、
飼育場所や季節、乾物摂取量、出産場所、母牛の産次数、初乳摂取量、コクシジウム感染、臍の消毒、呼吸器系疾病など、疾病、管理、栄養状態に影響する。

子牛が肺炎や下痢など疾病に罹り治療を行った場合、初産牛になってから正常牛との差が必ずでる。

特に呼吸器系疾病は将来の乳量に大きく影響する。

ただし、適切な治療で処置すれば乳量UPにつながる。

ペンシルベニア州立大学 
農学部酪農畜産学科教授
ジャッド ハインリックス博士
の研究講習会資料から併せて
私が10年前に廣瀬先生から教わった
内容だ。

「初乳がいかに大切か」

北海道の酪農外国人就労者にこのことを
わかって理解してもらい母国に戻ってほしい。

私は伝えることをあきらめない。


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