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ベトナムの多様性と統一性について㊵タインホア省について⑨山岳地帯ムオンラット県⑥

ベトナムのタインホア省のムオンラット県は、省都タインホア市からは、西に約300kmの距離を越え、ムオンラットのラオスとの国境地区に行き着く山岳地帯の貧困地区になる。

ムオンラット県は、タインホア省で最も貧しい国境地区であり、2019年の資料だかが、モン族は国境沿いの 6 つのコミューンにある38の村モン族は主に流域林や深い森、高山、重要な保護林地域に住んでいる。

生態環境の面や、ラオスとの国境を山脈、山々で境にする山岳地帯で、国防・安全の面で、重要な位置を占めているとベトナム政府は考えているようだ。

今回は、ムオンラット県でのアカアリの養殖
についてみてみたい。ムオンラット地区の多くの少数民族世帯は、プラスチック用のアカアリの養殖を続けて、安定した収入源を得ているそうだ。

ムオンラットでのアカアリの養殖をする人たちは、ライチの赤い樹液を収穫している。

アカアリの樹液を集めて販売しているタムチュン地区のラット村に住むタイの民族グループのある家族の経済は、かつて、林業の樹木を植え、キャッサバとトウモロコシを植えることだけに頼っていた。

しかしながら、経済効率は高くなかったため、家族総出で、栽培地域の一部を改良して、ライチの木の栽培に投資し、アカアリのを購入して、放した。

この家族は、地区の農業農村開発局の職員から、ニレ樹液の世話と収穫の技術について指導を受けた。

アカアリは、主にチュービーン、純粋な草、ミョウバンヤシなどの木に寄生していた。しかし、ムオンラット地区では、人々は主にアカアリを育てるためにライチの木を育てている。

ライチの木の樹高は2~3m、幹や枝は小さく、花は黄色。木が人の大きさになると、その後、家族たちは、赤いアリを枝や木の幹に落とし始めた。その後、アカアリは自己繁殖し、枝全体に白いパッチで広がり、くっつくように寄生した。

アカアリの放流シーズンは、毎年4月から 10月に始まり、その後収穫され、再び放されて、また、4月に収穫される。

このように、毎年、家族や村人たちは、アカアリを2回、収穫する。これまで、この家族は、ライチの栽培面積を拡大し、アリを 1 ヘクタール近くまで育ててきた。

アカアリの養殖から、家族の収入は毎年 8,000万から1億VND(日本円で約45万円から56万円ぐらい) となっている。

ムオンラット地区の農業および農村開発局長であるトランヴァンタン氏は、当初は数世帯しか飼育していなかったが、アカアリの価値が高地の人々の貧困からの脱出に役立つことに気づき、タインホア省の科学技術協会連合は面積を拡大するプロジェクトを実施したと述べている。

現在までに、タムチュン、ムオンチャン、クアンチュウ、ムオンラット地区に集中して、地区内でアカアリを飼育している約50の少数民族世帯が存在いるという。

アカニレ樹脂は、食品、製薬、研磨産業の多くの分野で、特に、環境に優しい生分解性包装の製造における添加剤として使用されている。

アカニレ樹液の安定した生産のために、現在、ムオンラット地区には、人々のために安定した樹脂を購入することを許可された企業も現れた。雇用が生まれ始めた。

この家族と村人たちが、アカアリを育てたおかげで、ムオンラット地区の多くの少数民族世帯は収入が増え、貧困から抜け出す道筋がじつ現実している。

〜 次回に続きます 〜

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