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なんてことない レビュー - コーポ・ア・コーポ

私が愛して止まない漫画は『深夜食堂』『フルーツ宅配便』『じゃりン子チエ』で、言葉は悪いけれど日の当たらなさそうなモノクロに近い世界で第三者から見れば弱者と呼ばれかねない人々が何が起きてもしなやかにしたたかに泣いて笑って今日も生きているという人間ドラマに弱いのです。

だから最近の私的大ヒット作品は先日4巻が出たばかりの、

タイトル『コーポ・ア・コーポ』
著: 岩浪れんじ / ジーオーティー


贅沢なことに無料で拝めるコミックサイト COMIC Medu で連載中で酸いも甘いもしょっぱいもほろ苦いも味わえる悲喜交交な物語で、モブのモブキャラですらキャラ立ちしていて高い画力と相まってとても魅力的なのです。当然愛してやまない漫画入りよ、上記3作品と合わせて四天王よ!

舞台は2000年代の大阪・淀川近辺で一応の主要キャラはタイトルにもあるコーポの住人ではあるものの、一話完結なので住人たちに関連する脇の人たちも場合によっては物語の主役を張り意外な過去や思わぬ一面を垣間見ることができ本当に面白く、読み進めているうちにまるで実在しているかのように親しみを感じてくるのです。

本来ならバイト仲間A、B、C … のポジションの人々の元カレ、親兄弟、妻子 等々が細やかに描かれているので4巻の人物相関図がどエライことになっていました。また設定イラストや文字で書き起こされた裏設定、各々のマイ煙草の銘柄、女子のコスメや香水(当然2000年代)と詳しく丁寧に描かれています。

作者 岩浪先生曰く2巻のオマケで大体00年代、と明記されていますが個人的には00年代前半じゃないかと睨んでいるんですよね… ただしこの推測を打ち破るかのように、時空を歪ませるような激マブ女子が出てくるので混乱します。

どんな子かというと作者のミューズである河合 奈保子さんに似た80年代アイドルチックなおぼこくていい子で大層可愛らしいピュアァァなお嬢さんがコーポにちょこちょこ遊びにきてくれて辺り一面を爽やかな優しい風が吹く感じ。ホント好きだわ、高橋ちゃん。

高橋ちゃんをはじめ、どのキャラクターも大好きですが私の中では筆頭は岡林さん(フルネーム 岡林 真里 様)で、真里ちゃんしか勝たん がモットーです。真里ちゃんマジイケメン、職業ジゴロの中条さん(コーポ101号室 住人)や、お金はないのに女切れとは無縁の石田くん(コーポ201号室 住人)、シ⚫ブ抜ききった元ホストで前歯ありのタカヒロがどれだけフルパワー100%中の100%の本気と色気を出しても束になろうと私の中では真里ちゃんしか勝たんのです。peing.netの質問箱の岩浪先生の回答にも岡林さんは人気ってあって俺氏大満足!

夢は『コーポ・ア・コーポ』はNetflixでドラマ化してほしい、本音はテレ東 ドラマ24枠だけどNetflixは制作費が巨額らしいから。大阪弁の英語吹き替えが観てみたいのです、と言いつつファン心理ではもっともっとアホみたいに売れてほしい、世間に知らしめたい… 大好きだから独り占めしたい、世間様は知らなくていい か も みたいな複雑な気持ちです。



追記:ドェーっ、今気付いたけど岩浪先生もnoteされてはったのね、しかも『コーポ・ア・コーポ』のお試し読みが読めるマジ尊い、ハート押しまくらねば!!

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