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なんてことない 日記 - ウワバミと象

まだまだ、とは思うものの もう若くはないようです。昨日は子供のリクエストで野菜と焼豚をどっさり乗せた塩ラーメンを食べたのですが、今朝になって胃もたれに苦しみじっとすることしか出来ませんでした。

少し前までは胃もたれに無縁のイトツ(※ イトツとは、胃袋が突出して強いの意味で水木しげる先生が御尊父様につけたユーモラスで可愛らしい仇名)ファミリーの一員だったので、我が家にそう都合よく胃薬などありません。

...タイシヨ-カンポ-イチヨ-ヤクキヤベジンオオタイサンパンシロン と念仏よろしくつぶやきながら横になっていると夫が大丈夫か?と心配してくれたので

「今、こなしてる...」と答えました。

自分で言っといてなんですが、『星の王子さま』のウワバミみたいや… と思いました。

こなす ー 食べたものを消化すること。私は「こなす」については他の意味の、修得した技術で自在に扱う や 与えられた仕事やノルマをうまく処理する しか知りませんでした。よって胃の中で消化する、という意味での「こなす」は『星の王子さま』で知りました。可愛らしい絵とは裏腹にウワバミの中身(体内)で半年もの間ジワジワと消化されるのを待っている象を初めて見た際はなかなかショッキングでただただおとろしさを覚えました。

そういう意味では子供の頃の "ぼく" の目論見通りで そんなことより勉強しなさい とは言わないけれど、1枚目の象を飲み込んだウワバミの絵に一目で気付く自信はゼロです…

心で見なくちゃ、
ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ。

『星の王子さま』/キツネ




拝啓、星の王子さまにとって特別なキツネくん

初めて『星の王子さま』を読んだあの日から20数年が経ちますが、私には未だに肝心なことが見えず 心の目はドロドロに曇り続けています。でっぷりと膨らんだ腹はまるで象を飲み込み半年かけてこなしているウワバミのようです。君は今も何処かで金色の麦畑を見てあの小さな王子さまを思い出していますか?



なんてアホなことばかり考えて何と胃もたれは治まりました、でも私は強く誓ったのです。絶対に胃薬を常備するぞ、と。


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