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沖縄お土産話(2日目)

二日目は首里に行くと決めていたので、軽い寝汗を流すために朝風呂に入ってすぐに朝ご飯食べようと…これも前々から決めていた市場からほど近い「ポークたまごおにぎり」のお店に。情報が少なく8時くらいに行ってもすぐに食べられる気でいたら、まさかの行列。20分ほど待ちましたか。しかも揚げ物の具は時間がかかるとも言われ、食べたいものがあったけども、そこは妥協してスタンダードおにぎり、4個買って、牧志駅の方に向かいながら途中の公園の小高い丘の上で朝食。そして首里へ向かいました。

適当な下調べで、首里駅から首里城って結構歩くんだね、なんてここへきて気が付いてみたり、駅前でタクシーに声かけられて、ねぇ乗ろうか…などと言いながら、雨も降っていないことだしと、歩いて首里城に向かうことに。首里城公園の入り口はいくつかあるようだ…と考えながら、私たちは龍潭通りから当蔵という交差点のそばで義姉などへのお土産にしたかった石鹸を買い求め、首里城方面に曲がりました。すると、車両止めの手前に紺色の個人タクシーが止まっていて、恐らくその運転手のおじさんと、その傍らに猫がいました。

猫に反応した夫が振り返り、なぜか歩み寄ってしまうので…私もついてゆき、しかしこのおじさんに捉まるとどうだろう…などと思案して引き返そうとすると、おじさんが「あなたたちどこからきたのよ」やはり呼び止められました。新潟です、昨日来ました、明日帰ります、今日はこれからしばらく首里にいます、などと話していると、おじさんは今、首里城で伝統舞踊を踊ってる娘を待ってる、午前中の首里城は混んでるからやめなさい、おじさんは娘待ってるから無理だけど、あんたたちさえ気持ちがあるのなら、他の個人タクシー紹介してあげるし、12,000円ぽっきりで案内してあげるようにするから、今からニライカナイに行って、知念岬とセーファウタキみて、おじさんのおすすめのソーキそばを食べて、それで石畳まで送ってもらうコースにしたら、午後から首里城を見たらいい、45分くらい見たら十分よ、との話で…全くプランにないことで面食らったけれども…ここはまぁ、仮に騙されたとしてもいいか…12,000円って、安いのか高いのかもわからないし、だけど…あえておじさんの口車に乗ったというか。じゃぁ行こうか、と夫と話すと、やっぱり「今決めるんだったらおじさんが行くよ」ということになり。あれよあれよという間にタクシーに。メーターを賃走にしながら「ある程度のところで止めるよ、街中は仲間がうるさいからね」と言いながら、どんどん郊外に走っていく。今までいろいろと旅行してきたけど、ここまで油断していたか私は…なんで今、いきなり出会った個人タクシーに乗っているのかよく分からなったけども、今日の流れはそんな感じだった気がする…これは前々から決まっていたことではないかと。今日ここまで、何処のタイミングがずれても、このおじさんとは会えなくなる。でも今、このおじさんのタクシーの中にいる。何とも不思議な気がしました。途中信号待ちのところでおじさんが差し出した名刺「出会いに感謝」本当にそうかもね。今は信じることが大事。私は早々に下の名前で呼ばれ、もしかしたら最初から沖縄にこんな親戚のおじさんが居たような気さえしてくる。ニライカナイに向かう前にも、バナナ見たことあるか、これはサトウキビ、あれはマンゴー、これはパパイヤのなってるとこ、写真撮りなさい、居眠りしちゃだめだよ、全部見なさい、橋の上で車止めて写真撮ってくれたり、また沖縄のお墓の話…亀甲墓の説明を聞かせてくれたりしました。結局母から生まれて、母のもとに帰る、母は神様、母が居なければ、あなたたちも、私も、誰もいない、母を大切にしなさいと。知念岬について、また写真撮ってくれて、あとで見たら、さすがに何千と、ここでたくさんの人にシャッター押してきたんだろうな、構図が出来上がってました。そういえば、ここにこうやって立ってよ、とポーズまで指定してきたくらいだから…。セーファウタキでは、5分は自分を見つめてきて、ということだったんだけど、残念ながらかなり騒々しかった。それでも人の数としては少ないほうだと思うけども…オバサンはどうしてこうなんだ、と憤りながら、反面教師の教えかなと受け取ってみたり。

セーファウタキのあとは、昼ご飯のはずだったのが、タクシーに戻るとすぐまたおじさんが「グラスボートは乗ったことあるか」と。なければ乗ればいいのに…プラス1,000円で、おじさんの知ってるグラスボート乗り場に行けるよ、時間は30分伸びるくらいかな、という。それで、ここまで来てしまったらおじさんの言うことは全部聞こう、と思いました。その方がいい思い出になるような気がした。その時は船着き場が何処なのかよく分からなかったけど、今調べたら安座間というところだったみたい。私たちの他は、台湾からの結婚写真撮りのカップルとその撮影クルーがいて、そんなのを待ちながら1時間は滞在していたか。もちろんグラスボートは楽しい思い出になりました。貸し切りだったし、そもそもビーチ自体が私たちとその台湾人だけだったから。タクシーに戻って乗り込むと、すでにメーターが切られた状態でおじさんは待っていた。じゃぁこれから食事…「玉屋」というお店、確かにるるぶにも載ってた。行きたいけど今回レンタカーするわけでもないし無理だな、と思っていたところ。おじさんに言われるままに、ソーキそば小、テビチを頼むと、サービスで一口ご飯に自家製あぶらみそが載ったのと、ジューシーご飯まで出してくれた。全部美味しくて、大満足。そしていよいよ帰り道に…通して思ってたんだけど、おじさん物凄いショートカットで走ってる…素人なら全然いかない道、どんなに細い道でもぐいぐい入っていくので、これはたまらなく面白かった。プロのドライバーにお願いするだけの価値がありました。沖縄の家の形についての説明なども聞かせてくれたり、地元の人に出会ったからこその情報を色々と知りました。それで約束通り、首里の石畳のところでお別れ。13,000円支払って、するとおじさんが、今日これからして欲しいこと、としてメモを書いてよこしました。石畳をずっと直進して、守礼門から歓会門、中を見てから今朝おじさんと会った場所(円覚寺総門のあたり)に戻りなさい、そして牧志駅に行ったら、公設市場を見て、沖縄のおばあが何食べて長生きしてるのか勉強してください、買い物はそんなにしなくていい、でも絶対に買ってほしいのは、島バナナ、島ラッキョウの塩漬け、波照間島の黒糖だけは買って、お母さんに上げてください。という内容のメモ。頂いて石畳でタクシーを降りました。内容が濃すぎて、一日目の記憶が遠くなるほど…石畳を上って、首里金城の大アカギ見たり、レストセンターまで上がって、暑かったのでブルーシールのソフトクリーム食べたり、その後言われた通りに過ごして、牧志に戻り、夕ご飯は夫の希望していた沖縄料理。宿のそばの「カラカラ」というお店で。ソーキ、クーブイリチ、島豆腐、島ラッキョウ、タームコロコロ、ミミガーの和え物など。オリオンビール、泡盛と一緒に頂きました。仕上げに宿の最上階のバーで少しだけカクテルも頂いて、二日目終わり。(続く)

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