唇の呪縛 「話はそれからだ…」と中年男は言った シーズン3 その50
「ペヤングの取り巻きが何をしに来たんだ?」
俺が堀込へ鋭い視線を送ると、まるで西松が堀込を庇うかのように、その前に出た。
「風間、あれはもう無いんだ」
「ペヤングが精神崩壊したからな。掲げる“象徴”を失った集団に存在する意味など無い。
それで今度は俺たちの元へ来たのか?」
「風間、違うんだ。俺たちは大学へほとんど行っていなかったから気づかなかったんだけで、取り巻き集団はこの変な世界、肉食うなとか、白ブリーフが無い世界が始まったと同時に消えていたんだ」
「なんだっ