【古着】オーバーオールの年代の見分け方【ヴィンテージ】
ヴィンテージのオーバーオールは年代別に、ポケットの形やバックルなどが違うので、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。ポケットの形やボタンが古いかな? と思い購入するも......
今回は、21年間ヴィンテージ古着を収集してきた私が、オーバーオール(ヴィンテージ)の見分け方のコツを書いてみたいと思います。
オーバーオール(ヴィンテージ)とは
リーバイスが1890年代のころゴールドラッシュで金鉱を掘る人のために作った丈夫なパンツがオーバーオールの始まりになります。初めの頃はビブ(胸ポケット)や肩紐がなく、サスペンダーでパンツが脱げないようにしていました。後に鉄道員がオーバーオールを着るようになり、懐中時計やペンを入れる場所としてビブが付けられ現在の私たちが知っている形になったのです。
針刺しバックル(〜30年代)
オーバーオールの肩紐に針を刺して長さ調整するものを針刺しバックルと言います。30年代のものに見られます。この頃のリーバイスのジーンズにも針刺しのバックルが使われていました。当時のバックルは紐をしっかり固定できずなかったため、針を刺して固定していました。しかし針刺しは衣類に穴が開いたり、裂けてしまったりなど痛みの原因に。それらの理由があったためか、技術の進歩と共に40年代のものには針刺しバックルは見られなくなりました。
ツールポケットとヒップポケットが離れている(〜30年代)
オーバーオールの右ヒップポケットの近くについているのをツールポケットと言います。30年代まではツールポケットとヒップポケットが離れています。当時はツールポケットにロウソクを入れており、出し入れがあまりありませんでした。そのため、使用することが少ないのでツールポケットは離れた位置に付いていました。
変形ポケット(〜30年代)
変形ポケットとは懐中時計が落ちにくくするために、不規則な形をしているポケットを言います。30年代までに見られるディテールになります。
ポケット付近のステッチが不規則(〜30年代)
フロントポケットの付近がまっすぐに縫われてなく、画像のように三角に縫われているものなどがあります。30年代までのものに見られるディテールになります。
シルバーボタン(〜30年代)
30年代まではシルバーにメッキされたボタンが見られます。この頃のオーバーオールはボタンにワークブランドのロゴが入ったり、文字が浮き彫りになったりなど凝った作りになっています。
バックルに社名が入る(〜30年代)
30年代まではバックルが凝った作りになっているものが多く、社名が入るものがあります。
ポケットの縫い目がシングルステッチ(〜30年代)
ポケットの周囲がシングルステッチで縫われています。30年代までのものに見られます。古いオーバーオールにも安い値段のものがあり、簡素なつくなものもあります。
機関車ボタン(30年代)
30年代のオーバーオールのボタンには、ワークブランドのロゴや社名は入らず、機関車が描かれているものがあります。この当時は鉄道員のワークウエアで使われることが多かったためだと思われます。
月桂樹ボタン(30年代〜40年代)
月桂樹ボタンとはドーナツボタンに月桂樹が描かれたものを言います。40年代のものに多く使われていますが、30年代のものもあります。40年代は第二次世界大戦中だったため、物資が不足していました。特にボタンに使われいた鉄製品は貴重だったので、社名が入っていたボタンを作れず、軍物の衣類に使われていた月桂樹ボタンで代用していました。
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