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ラジオ体操を笑うな

実話かどうかわからないが、代々先輩から後輩に伝えられてきた話。
当時、毎朝、6階のフロアーではラジオ体操の時間があった。9時半過ぎだっただろうか。
新入社員がラジカセをセッティングして、あちこちの同フロアーの部屋にに顔を出し「ラジオ体操始めます!」とでかい声で通知して回る。
そして、音声が流れ、この数分間はフロアーの全員が、ラジオ体操に参加する。
これは、全社というよりこのフロアーのこの部署だけの習慣。ジャンプのときには、60人以上が一斉にジャンプするわけで、大丈夫か?床?と心配したものだ。
さて、同じビルの他のフロアー、つまり同じ会社の違う部署ではラジオ体操の習慣はないのだが、朝、隣のビルでラジオ体操をしている会社がある。
「おいおい、今のご時世にラジオ体操か…」
が、よく見ると、それは隣のビルの会社ではなく、その窓ガラスに映った自分のところの6階の様子だった。
「うちの会社かよ!」

真剣にやるとなにげに疲れる

「相互主義」
外交や通商などにおいて、相手国の自国に対する待遇と同様の待遇を相手国に対して付与しようとする考え方。

Wikipediaより

世の中、理不尽なことをされたり、言われたりすることは多い。
甘んじて受け入れるしかないケースもあるが、ストレスは溜まる。
そういう場合、できるだけ自分なりにストレスを溜めない「考え方」のパターンがあることに気づいた。

あとで知ったのだが、上記「相互主義」という考え方があることを知った。
この考えに近いかもしれない。
外交や通商って言ったら、遠い世界の話のように感じるが、結構身近なところでも使えるので、知っておいて損はない、かと思う。


「自分がされて嫌なことは、他人にしない」
「自分がして欲しいことを、他人にしてあげる」

小さいときから、この価値観は全身にすり込まれてきた。これは、反論の余地がない。
ただ、大人の世界では、これにもう一文加えてもいいのではないかと思う。

「自分がされて嫌なことは、された相手に同じことをやり返してもいい」

なんか、急にトーンが変わって、おどろおどろしくなるが…。
プライベート然り、ビジネス然り、である。

「目には目を、歯には歯を」ってやつでしょ?
そう、皆さん知識としてはわかっているけど、じゃあ、実際に適切にそのルールが運用されているかというと見過ごされているケースが多い。

例えば、こんな感じ。
先方より請求書と一緒に「今後は、振り込みの際の手数料は貴社負担でお願いします」との案内が入る。
なんだよ、今までそっちで払っていたじゃないか!数百円のことで、かえって関係がこじれるのもどうなんだ!
さっそく、先方の担当者にクレームを入れる。
「すみません、実は御社からの支払いは、手数料が相殺されて振り込まれているのですよ…」
なんてことはない、交互に請求のやり取りのある会社で、ルールを揃えられただけの話であった。
「そりゃ、そうだよな」と、こちらもバツが悪い。
先方からしたら、キレイにハマった「相互主義」である。

営業然り、経理然り、あらためて「相互主義」の観点を取り入れることで、ルールの見直しを提案できることも多々あるのではないかと思う。それにより販路が広がったり、ロスが削減されたり、とメリットもあるかも。

ガラスに映ったラジオ体操は、誰がやっているのか?
気づかずにバカにしているなら、気づいてもらう必要がある。

いやいや、オタクもやってるって


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