う~~、トイレトイレ
今、トイレを求めて全力疾走している僕はごく一般的なオスのクマ。
強いて違うところをあげるとすれば、異種族に興味があるってとこかナ──
名前はジョッチョ。
そんなわけで帰り道にある駅のトイレにやってきたのだ。
まあ、ここまでは良いとして、いそいそとトイレの個室に駆け込みます。
で、トイレに腰掛け、ふと思うのです。
「あれ?これ自分、ちゃんと男性用トイレに入ったよな?」と。
周りを確認しても、そこはトイレの個室、決定的なヒントはありません。
床や壁の色、音姫やベビーキーパーのような設備の有無で予想はできても判定しきれません。
トイレに入る前後の記憶を遡っても、急いでトイレに入ることだけに集中していたので、自分の記憶が正しいか確証が得られない。
う~~ん、不安すぎる……。
こういうことが、稀にあるんですよね。
まあ、結局、女性用トイレに入っていたことなんて一度も無いのですが、こういう間違えようのない簡単なことでも、ノーヒントな場所で孤立してしまうと、本当に自分の行動が正しかったのか不安になることがあるのです。
自分だけ?
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