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場末のディサービス(くーさん)

先週ラインが届いた。場末のディサービスを利用していた、くーさんが
ターミナルになり じゅんこさんに会いたがっている お見舞いに行って
あげてと。くーさん よう頑張ったなあ。。。
あんなに大きな褥瘡 お尻の半分に穴が開いている 看護師の処置をみながら 人間ってそう簡単に死なない 看護師の口癖が胸の中で踊っていた

病院に電話すると 入院しておられませんと言われ あれ?私に会わんと
逝ってしまったのかなと・・思いながら ケアマネに連絡をとってみる
容体が悪くなって 転院したと言われ 会いに行くことにした。

「じゅんこさんに 会いたがっているよ 少し認知症があって じゅんこさん以外の人は、はっきりしない 少し涙もろくなって・・今回はもう帰って来れないかも」そう言われて バタバタとお見舞いに行ってきた。

病院に入れるかしら?と心配しながら救急受付に行くと
案の定 身内の方だけに限られています。
身内のものです。と言って入れてもらう。救急受付はクリア
次は救急室の入り口で 看護師の質問を受ける。
本人が会いたいと言っているので 面会したいと言うと あれこれ聞かれたけど入れた。熱を測ったりとかアルコール消毒とかうるさいのかな?って
思っていたけど 個人情報の関係みたいだった。

看護師に案内されて くーさんのベッドへ 寝ていたので 声をかける
すぐに私がわからないようだったが 「会いたかった 体は元気か?
あんたには世話になって・・ありがとうって言いたかった」
涙が・・・でないよ!!元気じゃん 前と同じぐらい 見た目は。

耳の方が悪くなって 筆談の方がいいかも って看護師さんが筆記用具を
貸してくれたけど 耳元で話すのもいつも通り
「べっぴんさんはどうしてる?」はは~~~ん あの子のことやな
教えてやらん。死にそうちゃうやん😠
「ご飯食べてる?」
「カレーじゃないから ほとんど食べれへん」
「なんでも食べて 早く家に帰っておいでよ~」
「いや!今回はもう帰れんと思う」
「なにいうてんの そういいながら 毎回帰ってきてるやん」
「酒飲みは酒で死なんとあかん!」
「酒 持ってきたか?」
おでこをペッチンしてやった。ちょっと嬉しそう。。。
「阪神、優勝してよかったね 嬉しかったやろ?」
「アカン 体がこんな調子では 阪神どころじゃない」

ん・・・阪神の優勝が嬉しくないのは、やっぱり具合が悪い?

血管も内臓もボロボロ 褥瘡もかなり悪いと聞いている
しんどいんやろうな・・・いつも通りのくーさんと明るく話を
して「帰るよ!私 神戸やから帰るよ 早く良くなって 家にまた行くわ」
「家には帰れへんで ありがとうな れいが言えてよかった 体、きいつけや」って 最後は涙声  そんなん嫌や 帰っておいでね

これ以上いると 泣きそうになるから さっさと病室を出た。

くーさん 頑張れ!

 


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