入院

メンタルクリニックから総合病院の精神科に転院した頃、私の状態は最悪だった。

薬が効かないことへの絶望感。いつになったらこの苦しさから抜け出せるのかわからない、どうしようもない不安感に始終苛まれてた。

死にたい消えたい気持ちも常に強くあって、気が狂いそうだった。

薬がダメなら…と一縷の望みをかけたのが以前から調べていた電気けいれん療法だった。

「薬で様子を見る?でももう耐えられないんだよね?」という精神科医の言葉で入院が決まった。

転院してから2回目の診察だった。

入院をきっかけに、それまで何とかこなしていた仕事も休むことになった。

一ヶ月半に渡る入院で、十数回の電気けいれん療法を受けた。

普通だったら、全身麻酔をして脳に電気を流す、ってなかなか怖いと思う。

でも、当時は人生で初めての全身麻酔も、脳に電気を流すのも怖くなかった。うつ病が治るなら、何も怖くなんてなかった。

電気けいれん療法は9割の人が効果を感じるらしい。

でも。

私は1割の方に入ってしまった。

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