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雑文など

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エッセーなどとは言えない、思いつくままに書いたもの。生意気にも、いつかは私小説的に書いてみたいとの夢も。
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#蜂屋柿

柿の木の雀たち

我が家に集まる雀達、少し気が弱すぎる。早朝に柿の木に集まっても、直ぐに追いやられてしまう。 ギャーギャーうるさい大きい鳥と、鶯色の雀よりも痩せて小さい鳥の群に、いつも追い出されてしまう。 少し離れた電線の上や建物の屋根の上で、「いじめないで、いじめないで」って鳴いてばかり。仕方ないから、今は小鳥用のエサを用意して塀の上に撒いておく。 子供の頃、祖父は木の実の取り方について教えてくれた。上は鳥用に残し、下は通りすがりの人が食べられるように残し、家の者は中間を取れ、なんて。

柿の木も高齢者かな

毎朝、家の柿の木に小鳥が集まり、ふたりのニャンコがうるさい。 この柿の木、65年前にこの地に越してきた時に植えたものだ。当時は下水施設も無く、工場で大量の水を使い、それを吸い込ませるための穴を掘り、その横に植えた。その時から、ある程度の大きさがあったと記憶してる。この柿の木の下で、数羽のアヒルが休んでいた。 まだ田舎に暮らしていた頃、父の実家の庭に太くて大きな蜂屋柿の木があった。大きな砲弾型の渋柿だが、この渋を抜くとトロリとして甘くて、食べ物の中ではもっとも好きなものだ。