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ローガイの研究

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高齢者はノロマで臭くてワガママで、年金や医療費で現役世代の荷物であり、残り時間を無駄に消費してるだけの生き物だ。などと老人を嫌っていた。そろそろ後期高齢者になる歳になって、やっと… もっと読む
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朝、起き上がるのがつらい。身体の柔軟性が全くない。ユックリと、そして「ヨッコラショ」などと言いつつ、少しずつ背を伸ばす。 このふたりの寝姿、羨ましい。

万物全て同じくり返し

70代も半ばとなれば、髪が薄くなるように、歯の抜け落ちるように、頼るべき人との別れは仕方ない事。早くして逝った友人もいれば、自ら舞台を降りた者もいた。 結婚式の招待は面倒だが、葬儀ならば喜んで行ってやる。そんな悪態を吐いてた頃が懐かしい。互いに高齢者になると、会うことも無くなってくる。 青青陵上柏  青青たる陵上の柏 磊磊澗中石  磊磊たる澗中の石 人生天地間  人は生まる天地の間 忽如遠行客  忽として遠行の客の如し 青々と茂った台地の柏の木 磊磊と転がる谷川の石 人

うるさい冷蔵庫

まだ妻の元気だった頃、実家の近くに義母の姉が住んでいた。持ち家で夫の年金で悠々自適だったが、少しのことでも便利屋のように用を言いつけてきた。蛍光灯の交換やテレビの具合など、街中の隣の町内で5軒くらい離れた所に電気屋があるのに、あの電気屋はケチだから直ぐに金をくれと言ってくる、と言うお前の方がケチだろう。 行くと毎回、「チー、チー、チー」と虫の鳴いてるような音が聞こえてくる。その音があまりにも低いので、高音だがわずかな音なので見つけにくい。ある日やっと音源が分かった。冷蔵庫の

老人は喉が渇かないらしい

毎日意識して水を飲んでる。数年前に軽い熱中症になり、その時からハッキリと自覚できる短期記憶、というか、暗記が出来なくなった。直ぐに掛かり付け医に行き、認知症の検査を受けた。結果は全く問題なしといわれたが、本人が以前とは違うという自覚があるので納得がいかなかった。 もしも異常が起きたとすれば、水分の摂取量も関係してるのは無いかとも言われた。確かにその頃から疼痛性筋痙攣が起き始めている。以来、意識して水は飲んでるが、ペットボトルのほうじ茶だが、記憶できないというのは治らない。

老体も枯れてススキのモテ期かな

人生、なかなか上手くいかないものだ。 いよいよ来年は後期高齢者入りをする。免許返納のために、バスの運行表を検討し、掛かり付け医への移動手段は何とかなる。食材の買い物に関しては、パルシステムを試してるが、1ヶ月間過ぎて問題なく暮らせる。目先を変えるなら、他の食品宅配も充実してる。衣服に関しては、ユニクロで上下室内着と外出用をネット購入して、サイズ合わせをして確かめた。店にはないサイズが、通販では各種揃えられてる。 用意万端整った。わずかな年金だが、建物の修繕などが無ければ、

真面目な食事なのに・・・有痛性筋痙攣

来年の誕生日に免許返納をする予定でいる。決して田舎ではないが、自動車がないと買い物で困る。車無しでの生活できるように、掛かり付け医や衣料品や急な食材の買い物などの訓練を始めてる。特に問題なのは食材に関してで、定期的な宅配の必要性を感じてる。 今年に入り2月からパルシステムを試してる。本当はお隣さんと同じコープデリのつもりだったのに、同じコープなので間違えてしまった。パルシステムの組合員になると、70歳以上の独居老人は直接手渡しで生存確認をするらしい。異常を感じたり連絡なしに

猫からの教え

高齢者にとって、ペットとの暮らしは楽ではない。というか、しだいに難しくなってくる。 我が家の猫2匹、一昨年の6月から共に暮らすことになった。広いキュウリ畑の、農機具置き場の、小さな小屋の床下で生まれた。母猫は黒猫で、ほとんど鳴き声を出さなかったので、子猫達も声を出さず、気付くのがお遅くなったらしい。 猫好きの人達に声を掛けて、我が家と縁のあった2匹以外は直ぐに引き取られた。痩せて小さな母猫と、声も出さずに寄り添って、愛想もない2匹が残され、親子3匹を保健所に連れて行くこと

遠くの親類より近くの他人

「遠くの親類より近くの他人」という。 夕方、風呂自動で湯沸かしのスイッチをいれた。時間が掛かるだろうと、自室で調べ物を始めて、熱中しすぎて数時間が経ってしまった。かなり遅くなって、ちょうど風呂から出たときに隣のご主人が来た。まだ着てなかったので玄関越しの会話だけだが、お風呂が沸いたのに長い時間、全く音が聞こえなかったので声掛けに来たという。お礼を言って、後からジンワリと感謝の気持ちが湧いてきた。 普段あまり話す機会もなく、顔を合わせることもほとんどないのに、何時もと違うこ

車庫入れで免許返納を決めた

16歳の誕生日月に軽の免許証を取得、18歳で普通免許を取得、以来60年弱の間無事故で来られた。暴走族まがいの激しい運転から、34時間不眠不休で走り続けたがトイレで途切れた。自分なりに運転のカンは良いと思ってきた。 ところが、買い物で駐車場に停めるのに、車庫入れで曲がるようになった。運転席側の前が右に5~15度ほど寄るようになった。正確に入るのが、5割以下になってきた。しかも左右の寄り幅がわずかに寄り寄り、左が少し広い。バックミラーと左右のサイドミラーだけで、ほとんど後ろを見

遠出の買い物ドライブ

片道1時間半も掛けて、気晴らしに前橋の「食の駅 前橋店」に行った。「道の駅ふじみ」と共に、野菜類は新鮮で味が美味い。しかも安い。「道の駅ふじみ」の時には、隣の「富士見温泉 見晴らしの湯 ふれあい館」に寄ってる。 パルシステムでどの様な野菜セットが届くのか、見て何を作るのか、そのドキドキ感も面白いが、やはり葉物野菜は群馬に限る。いつもなら、大きな白菜1個150円とか、キャベツ150円とかを買うのだが、大きすぎて使い切れない。まだ冷蔵庫に残っているので、とりあえず冒頭画像の23

何を食べたか憶えてない

年寄り同士の会話で、物忘れが酷くなって何を食べたかも忘れ、いよいよボケかな。などという話題が出た。ボケの始まりが食べたことを忘れるという、それを頑なに信じている。食事以外にも、あのー、そのー、あれが、などと随分と物忘れがヒドいのに。 自慢ではないが、認知症検査はもう5回も受けてる。毎回、ほぼ全問正解で、もういい加減にしなさい、などと注意までされた。数年前に熱中症になり、いらい短期の記憶が極端に悪くなった。とつぜん記憶が出来なくなり、掛かり付け医で認知症検査を受けたが、計算も

高齢者の風邪はキツい

先週の金曜日から風邪気味に成り、土日は食欲もなく、何もせず風呂には入らず、ただひたすらに寝ていた。熱は土曜日夜に37度になったが、連日36.4度よりも少し高い36.6度ていどだった。月曜に掛かり付け医に行き、インフルでもない、ただの風邪ということで処方箋を出してもらった。 今日、木曜日まで回復したという実感がない。喉の痛みと咳は薬が効いたのか昨日までには良くなっが、咳が少し残り怠さは無くならず一日中横になっていた。 年寄りにとって、風邪は最も気を付けなければならない、とい

誰もいない運動公園

4年前の今頃から早朝の散歩を始めた。やっと明るく成り始めた頃に出掛けて運動公園に着くと、もう既に10名以上の高齢者が散歩をしていた。さすがに雨の日には行かないが、他の人達は橋の下の広い駐車場で散歩や運動をしているらしい。 去年の秋頃からしだいに集まる人が少なくなり、最近は近所の犬の散歩に来る人くらいになった。何かあったのだろうか。 中心的なオバサンが二人いて、その二人はいつも一緒に散歩していた。疲れるとベンチで休み、他の人を巻き込んで随分と長い時間話をしていた。初めてここ

放送大学は甘くない

歳を取ると顔の皮が厚くなる…、だけではなく、たるんでくる。弛んだ面の皮は下に垂れて、目を開けるのも大変になる。 若い時には女の子の様だとも言われ、白くて艷やかな卵のむき身肌とパッチリお目々が好き、などと言われていた。女の子などには興味もないのに、声を掛けられたり手紙が来たり、そういう事が軟弱に感じられて空手に打ち込んだ時期もあった(自意識過剰)。本を読むのも早くて、高校で教師と生徒の読書会を運営したときには、一晩に3冊を読んで簡単ながら感想文を書いた事もあった。 仕事に就