『昨夜の記憶がありません アルコール依存症だった、わたしの再起の物語』
その昔、残業から帰宅して深夜にワインを飲み、中森明菜の「駅」をYouTubeで見ながら泣く(まりやじゃダメなんです、明菜なんです)→そうしてTwitter(当時)にポエムなことを書き散らし、翌朝恥ずかしくて死にたくなる、までがセットの儀式でした。
このほど発売された拙訳書『昨夜の記憶がありません アルコール依存症だった、わたしの再起の物語』は、アメリカ人女性ライターのサラ・ヘポラが飲みすぎて何度もブラックアウトしてきた失敗談と、断酒を決意してからの奮闘をユーモアたっぷりに綴ったエッセイです。なぜ自分がお酒を飲み過ぎてしまうのか、飲んで見ない振りをしてきたものは何なのか、心の内側と向き合う辛い過程を正直に振り返っていて、私自身とても共感できました。
お酒だけでなく、恋愛や整形やSNSなど依存の対象はこの世にいろいろありますが、中毒になるほど何かにすがってしまいがちな人に、ぜひ読んでいただけたらなと思います。(本間綾香)
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