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言葉の発達が遅かったらすぐに発達障がいや知的障がいだけを考えないで~知ってほしいオーディトリー・ニューロパシーの聞こえについて

注:わたしは専門家ではなく、ただの一当事者です。このnoteを書く目的は、多くの人にこういう病気があるんだよってことを知ってほしくて書くものです。そして、その知識が誰かのためになるかもしれないことを伝えたくて。ですので、専門的な言葉や詳しい聞き取りの数値などは示さず、わたしの聞き取りと、ニュースの情報を載せたものです。詳しく正確に知りたい方は調べて頂ければ嬉しいです。

まず、今日わたしが伝えたいこと。

【言葉の発達が遅いからといってすぐに発達障がいや知的障がいだけを考えないで】*最後まで読んでくださるとうれしいです。

わたしは、オーディトリー・ニューロパシーという言葉の聞き取りが悪い聴覚障がいがある。これに伴い、視覚障がい〈弱視〉もある。

先天性のものだけど、子どものころは、弱視しかわかっておらず、難聴があるとは思ってもみなかった。

なぜかというと、このオーディトリー・ニューロパシーは、中・高温の音は比較的よく聞こえてるのに、言葉の聞き取りが悪いという昔は知られていなかった新しい聴覚障がいのため、子どものころの検査では耳に問題があるとはわからなかったためだ。

今思えば、子どものころはみんな声が大きかったし、大人もハキハキ話しかけてくれたから気づきにくかったのだろう。

騒がしい教室でグループになって給食を食べるときなど、「あれ?〇〇ちゃん今なんて言ったんだろ?」と思うことがあったような気もする。だけど、聴力検査では問題が見つからなかったから、自分が都合が悪いことは聞かないようにしてるのかなぁなんて思ったりして、小学生ごろまではさほど気にしていなかった。

でも、中学生になったとき、やっぱり聞こえが悪いと感じた。授業が聞き取れないときがあるし、グループになると友達が何言ってるかわからないときが増えたのだ。

それでもわたしは「目が見えにくい」にプラスして、耳も悪いなんてあまり思いたくなかったことを覚えてる。目が悪いだけで充分なのにって。

授業が聞き取り悪くたって、家で頑張って勉強すればテストもちゃんと点数をとれたし、1:1や1:2など少人数なら会話できるんだし、何も問題ないと思おうとしていた。

高校生になって、大学生になって、やっぱり聞こえがよくないと感じて、沢山悩んだ。

英語が好きで入った英文科の講義はオールイングリッシュ。日本語すら聞き取れないときがあるのに、以前よりも英語の聞き取りもうまくできなかった。

友達との食事が増えて、人数が多い食事会のときなどは、聞き取りにくさを感じずにはいられなかった。

補聴器を試してみたり、ボイスレコーダーで授業を録音したり、たくさん工夫をしたけど、どれもなんだか空回り。

聞き取りが以前より落ちてきた気がして悩みに悩み、大きな病院で検査した。

今までしたことのない検査をして、わかったのが、オーディトリー・ニューロパシー。

原因不明だと赤ちゃんのころに言われていた弱視も、

長年悩んでいた聞こえの悪さも、全部オーディトリー・ニューロパシーという名前がついていたものだったんだ…

それがわかったとき、見えるようになったわけでも聞こえるようになったわけでもないのに、嬉しくてホッとした。原因がわかることは心の面で大きいのだ。

そんな長年わたしを悩ませてきたオーディトリー・ニューロパシーの聞こえはというと、

内耳では聞こえているのに脳では聞き取れない状態で、

わたしの視神経と聴神経は、正常な神経の人よりもずっとずっと細くてもろいので、うまく景色や言葉を脳まで伝えることができないのだという。

神経太くできればいいのにと何度思ったことか!

でもいまはそうすることはできないので、医学の進歩にずっと期待をしている。

聞こえ方の特徴としては、

〇1:1の会話でハキハキ話してもらえれば会話できるけど、小さい声だと聞き取りにくくなること                                          〇今はマスクをしているから以前より1:1でも聞き取りが悪い                                〇賑やかな場所での会話が苦手で、聞き取りがぐんと悪くなること                                〇多人数での会話は聞き取りが悪い                                                                      〇補聴器は効果が薄く、人工内耳だと聞き取りがよくなる〈わたしはまだ人工内耳はつけていない〉                                                                    

といったものがある。

わたしも子どものときはわからなかったオーディトリー・ニューロパシー。

最近、診断がつく人が少しずつ増えてきているようで、赤ちゃんのときに気づいて小さいうちに治療をすることが大切だという。

音は聞こえてるけど言葉の遅れが遅い…となると、発達障がいや知的障がいを疑う人が多いのではないだろうか。

最近、赤ちゃんのときに気づけず、言葉の発達が遅いという理由で、小学校5年生まで知的障害が間違えられていた子どもがいるというニュースがあって衝撃を受けた。

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/460964/

「言葉の発達が遅く、少しでも聞こえが心配だと感じたら、周囲の意見に惑わされず聴覚専門の医療機関を受診してください」

https://medical.jiji.com/topics/1765

と専門医も呼びかけているので、もし身近にそのような子どもがいたら、踏み込んだ聴力検査を勧めてあげてほしい。                                              

オーディトリー・ニューロパシーだけではなく、

世の中の自分とは関係ないと思われる障がいや病気に対する知識を多くの人がもつことで、だれかの人生のためにプラスになるかもしれないということを、多くの人に感じてほしい。


(続き)オーディトリーニューロパシーの女の子のお話もぜひ読んでください。

https://note.com/jyakushimama/n/ne5d7805f9d78


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