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弱視おてんば娘は忍者部屋だってこわくない

わたしは、子どものころ、緑豊かな海に近いベッドタウンに住んでいた。

わたしの家は、5階建ての団地の2階。

お隣には仲良しのMちゃんが住んでいた。

おてんば娘だったわたしたちは、小学生のころ、大人の目を盗んで、団地の二階部分の玄関のそばにある、ちょっと突き出た屋根に、下から柱をつたって登って遊んでいた。だいたい1畳くらいの広さで、平らな屋根だった。

わたしは弱視である。今思えば、相当危なっかしい…。

でも、生まれつきの弱視であるわたしは、超がつくほどの怖いもの知らず。

全然怖くもかゆくもなく、危ないとも思わず、こっそりMちゃんや他の友達とその【忍者部屋】と名付けた屋根の上に登っては、外の景色を眺めながらそこでおしゃべりしていたのだ。

親たちは、あとから話を聞くまで知らなかっただろう。

大人が外を通れば、Mちゃんの指示で頭を屋根の上につけ、隠れていたのだ。〈悪い子たち…💦〉

平成の初めの子どもだったわたし。のどかなベッドタウンで、治安も悪くなかったので、幼稚園のころから子どもたちだけで遊ぶのは普通の光景だった。

木登りもしたし、近くの大きな木の生い茂る公園の丘の上に行ったり、いま思えば、ヒヤっとするような遊び方をたくさんしていた。

よく無事に大人になれたな…と思う。

そんなわたしがママになった。

いま、年長さん6歳のやんちゃな男の子を育てている。

大人になったわたしは、いつも走っているし、平気で危ない事ばっかりする息子をみて、

「なんでこんなに元気なの😅」

と思っていた。

でも、自分の子どものころのことを思い出してみれば、「わたしの子だからか…」と納得がいった。

Hちゃんたちとセーラームーンやお人形ごっごをしていたわたしもいるけど、Mちゃんと忍者部屋に登ったり走りまわってたわたしもいたことを、ずっと忘れていたのだ。

もうすぐ小学生になる息子。

「友達と遊んだあとちゃんと無事に帰ってくるのかな?」

と今から不安が募る。

わたしが大人の目を盗んで、こっそり危ないことをしていたのだから…

子どもには無事に帰ってきてほしいから、どうか危ないことをしないで帰ってきて!と、きっと口うるさくなり、毎日無事を願うことになりそうだ。


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