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handball徒然

はじめまして、あちこち色んな業種を渡り歩きながら
人生を放浪(迷走)している筆者です。
この度あまりに時間を持て余している為(お金は無い)
自分の人生に多大な影響を与えてきたスポーツや武道、
格闘技について少しだけ思いつくままに色々書き連ねてみようと思いこれを書いている次第です。
とりわけその中でもhandballという少し前の時代であれば
マイナースポーツの一ジャンルという認識が強かったこの
競技について少しだけ焦点を絞ろうかと思います。
現在はアジアの中でも頭角を表してきており、
プロリーグが出来るだのどうだのと右往左往しておりますが、それはあくまで雲の上の話でありここに書かれることは筆者の体感や一般的なレベルでの目線によるものです。

さて、このジャンルについてある程度重きを置いて書こうかと思っているのですがそれには私自身の人生の根幹や
原体験に触れる必要が出てきてしまうので
handballについてと言いつつもほとんどの場合それは
私自身の人生を振り返る余分な蛇足がほとんどを占めて
しまうかと思いますのでその点についてはご理解の程お願い致します。

では、時間をしばらく巻き戻しましょう。

時は新元号に移ったばかりの平成4年にまで遡ります。
小さな頃から運動は得意でしたが、当時線は細く
また生来のビビリ症にあがり症、気弱でよく言えば
人当たりはよく他人に優しくという少年でした。
小学生1年にあがった頃かと思います。
当時マンションに住んでおり、お隣には同級生の男の子がいました。幼い頃ですからヒーロー的な喧嘩ごっこなどを
していてそれがそのまま本当の喧嘩に発展する事がままありました。
今でもはっきりと覚えている初めて喧嘩に負けた日でした。
彼の拳は私はみぞおちに深々と突き刺さり、初めて覚える呼吸が出来ない痛さに泣きました。
負けた自分を許せず、そこで初めて空手を習わせてくれと
親にお願いしたのを覚えています。
なぜ数ある中で空手だったのかは正直わかりませんが、
私はそこから武道の世界へと入っていきます。
小学生時代については段を取りはしたものの元来そういう気質であったからか勝ち負けという概念にあまり頓着せず
試合は義務感で出て、基本楽しくやっていました。
この頃重心や体重移動、身体操作について気付かぬうちに
刷り込まれていたのだと思います。
中学へ進学した頃初めてhandballに出会います。
友達が皆入部するという事で、私も入るのですが両立出来ないという理由で空手を辞めhandball一本に絞ることにしました。
事実そこはかなり厳しい部活で他のことをする余裕はありませんでした。
年間休日は2週間分もなかったかと思います。
基本的に朝から晩まで走ったり、投げたり、ステップ練習をしたりを延々繰り返していました。
それでも続けられたのは友人の存在が非常に大きかったかと思います。
今ではありふれた話ですが、各家庭にそれぞれ色んな状況があり私もそんな子供の1人でした。
なんだか家には自分の居場所を見出せず、毎日顔を突き合わせている友人達と居るそこを自分の居場所と思って過ごしていました。
それが強烈なチームへの帰属意識へ繋がり、実際そこそこの結果を出します。
個人としては都道府県代表の1人に選ばれ、割と満足しておりそこでhandballを辞めようかと思っておりました。
しかし、地元の高校へスポーツ推薦が決まっていた他の仲間達に「もっとやろうよ」と声をかけられ
高校もその道へ行くことを最終的に決断します。
人生で初めて重厚な熱さを味わったのはこの時であり、
それがこの後の人生に多大な影響を与えることとなります。
ここでも共に戦える仲間を得た私はよりその深みへハマっていきます。しかし、同時に自分の限界にも気付き始めた時期でした。
ここで急にhandballについての話となりますが、当時私達が使っていたディフェンスシステムは複数あり
そのうちメインで使っていたものは2.4ディフェンスと呼ばれるトップに2人、6m上に4人を敷くディフェンスでした。
一言に2.4と言えども各チームによって決まりごとが違い
そのシステムは特色が違います。
ここでは私達が使っていた2.4について述べますが
平均身長の低かった私達のチームにおける2.4とは
「弱者の兵法」のそれに近い物となります。
どのスポーツにもよく言われる言葉になりますが、
攻撃については「創造力」や生来の身体能力
当然合理的な攻め方はありますが、いわゆるセンスによるところもかなり多大になります。しかし、ディフェンスについては徹底したアジリティの強化、チームとしての約束事、お互いの献身性によりその差分を減らす事が可能です。
結果として私達のチームの戦い方は「守ってカウンター」という選択肢になります。
セットオフェンスでの決定率が低い為こうならざるを得なかったとも言えます。
同時にhandball IQ不足も挙げられるかと思いますがこの点については現代ではネットの普及や動画素材を手軽に閲覧出来る事から努力次第でどうにでも出来るかと思います。
捉えどころとしては2トップの間に出来るスポットへ誘導し、ポストを守っている中央2枚と密集し無理な態勢から
ミドルシュートを打たせて能力が高く目が良いキーパーに取らせるのが一つ。
あるいは両サイドへのマークを厳しくして、ボールを
RB.LBへ集中させます。2トップはボール側へ基本的に寄る為、両バックスを外側へと追いやります。高い位置で
守る為ミドルシュートを撃たせようとしている時以外は基本的にミドルシュートは撃ちづらく、その選択肢を無くしてアウト側へ流します。
この時当然サイドへのマークもキツイ為、バックスは
サイドへボールを流す事が出来ず誘導される形でアウト側へ飛ばされシュートを撃ちますがこれを狙ってキーパーが捉えるというのが基本的な私達の戦術となりました。
成功体験の一例として挙げればこの戦術で一都道府県のトップ程度までは数度行けてますのでそれなりの有用性はあるかと思います。
2トップはセンターライン近くから6mの最終ラインまでアップダウンが激しく、体力とアジリティの高さが求められ
攻撃に転じる際のカウンターの起点となります。
handballはfootballと違いオフサイドがない為キーパーの
ロングスローの精度が高ければそのままカウンターを完結出来る為非常に有用です。2トップが高い位置にいる事でそのまま素早い速攻に繋がるわけです。
当然下4枚も左右への対処、後方から2トップへの指示、
フォローを常にし続ける為暇ではありません。
これらの強度と精度を高くし、動き続けることによってこのディフェンスははじめて意味を持ち始めます。
そして、同時に強者に対抗しうる武器になるわけです。

デメリットとしては基本的に手を抜いたり、気を抜けば
2トップと下4枚との間に生まれるスペースを使われることとなります。中間に浮いたピボットや縦ブロックによる
局所的な2対1によるギャップ、サイドの切ってくる状況です。
そこへワンパスでボールが渡ると一転してピンチを迎えます。何故ならボールが配球されたそのスペースはhandballにとってはすでにバイタルエリアへの侵入を許可したも同然だからです。
対応は確実に後手に回り、ボールへ密集するそのディフェンスの特性上フリーマンが出来上がってしまいますので
そういったデメリットを常に孕んだディフェンスである事を認識しましょう。
handballに於けるディフェンスの型と呼ばれる物は考えうる限り恐らく出尽くしているかと思いますが
一応おさらいしておきましょう。
0.6ディフェンスこれは一般的によく使われる基礎的なディフェンス形態かと思いますがそれゆえ最も汎用性があり、
基礎をおざなりにしなければ最も強度のあるディフェンスではないかと思います。
6mライン上に全員が引いた状態で、それぞれの基本的な守るゾーンへ相手が侵入した場合相対する人間が高く上がり、それに対応します。
handballにおいてマンマークディフェンスは限定的であることが多く、ほとんどの場合ゾーンディフェンスになりますので相対する人間に執着せず、臨機応変にマークをかえます。
そもそもhandballは攻撃の際ポジションがコロコロ変わる為基本ずっと同じ人間をマークする状態が少ない為でしょう。昨今の流れで言いますと7人攻撃というキーパーを一旦下げ、コートプレイヤーを1人増やす事でそもそもの
大前提となる数的有利な状態を最初から作ってしまうという作戦もあります。
これはhandballが交代自由という特性上成せる技で
デメリットとしてはカウンターを食らった際キーパーが
間に合わないという点はありますが攻撃力は増すでしょう。
次によく使われるもので1.5ディフェンスがあります。
トップに1人置き、下を5人で守るという作戦です。
これはある意味保険をかけつつ、攻撃的に守りたいという
プランに見えますので、何を良しとするかは使う人次第ですが、人によってはどっちつかずな最も中途半端な
ディフェンスになってしまう可能性があります。
と、同時に使う人によっては守りの硬さを維持しつつ
1トップが可変的に動くことによってCBの動きを封じつつ
両バックスが攻める時にそこへ集まることによって
ディフェンスの枚数を局所的に多くして一時的に
ディフェンスが数的優位な状態を作り上げるというメリットがあります。
デメリットとしては先ほど述べた様に1トップがそのチームにおいて何をすべきか明確にしておかないとどっちつかずの中途半端なディフェンスになり、ピボットのブロック等によって容易に崩せるものとなってしまいます。

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