選択的夫婦別姓と子どもの名前

選択的夫婦別姓の記事を前書いた。僕の周りでも、少しずつこの選択をする人たちが増えてきたように感じる。

選択的夫婦別姓の議論で、別姓反対派の中で最も多く語られるのが子どもの苗字問題だ。簡単に言うと、子どもの苗字とお母さん・お父さんの苗字が違ったら、イジメの原因になるのではないか、というものだ。

これ、そもそも論なのだが、まず国際結婚の場合は別姓が認められている。それから、シングルマザー・ファザーの場合にも必然的に別姓にはなる。つまりは、もうすでに子どもと親の苗字が異なるケースは数えきれないほどある。

仮に、別姓が原因でイジメが起きるとしよう。とすると、上記のようなパターンで両親と別姓の子たちは、すでにイジメにあっていることになる。でも、これってそもそも、別姓にしているのが悪いんだろうか。どちらかと言うと、別姓が原因でイジメが起きること自体がおかしいのではなかろうか。そして、別姓が原因でイジメが起きるのを防ぐことが、大人の役割なのではないだろうか。イジメが起きないようにするのが、社会の責任なのではないだろうか。

イジメが起きる可能性があるから別姓反対、というのは、大人が果たすべき役割を放棄している、極めて消極的な姿勢のように感じる。同じ境遇の人はもうすでにかなりの数存在しているわけで、苗字なんか関係なく多様な人が自分らしく、ありのままに生きていける社会を作っていくことが未来の子どもに向けた大人の果たすべき責任なのではないだろうか。

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