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「高熱という幸福」

夜中4時、ふと目が覚めた。

体は汗でびっしょり濡れており、頭がボーッとする。寝起きだからだろうか?

手すりを掴みながら、階段を一段一段丁寧に降りた。息切れしながら、机の体温計のスイッチを入れ、しばらく待つ。そこには39.7℃と表示されていた。

そう、コロナウイルスに感染してしまっていたのだ。

なんとか解熱剤を飲み再び寝た。
しかし、そう簡単には終わらない。
38.0℃に上がっては薬を飲み、下げる。1日で4回ほど繰り返した。

高熱は辛いが、熱が下がると寒気はなく、頭はスッキリしていて気持ち良い。

普段の体温に幸せを感じることはないが、高熱を出すことで、当たり前の平熱が幸せに感じれる。

幸せは身近にある。薄っぺらい言葉に見えて意外と芯を捉えてるのではないだろうか。

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