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キャリア転機の寄り添い方 キャリアコンサルタント試験面接対策
日本のメンタルヘルスは非常に厳しい状況におかれています。
厚生労働省の令和2年「労働安全衛生調査」によると、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1ヵ月休業した労働者の割合は0.4%と報告されています。
1年間に1カ月以上休職した人が250人に1人いるということになります。
休職はしていないがメンタル不調の人を合わせるとかなりの数になると思われます。
キャリア相談において、メンタルヘルス不調に関係するものは多くあり、メンタルヘルス不調は避けて通ることはできない課題です。
面接対策としては、メンタル不調に対する処方箋をいくつか持っているとクライエントとのやりとりを余裕を持って進められるのではないでしょうか。
面接ではメンタル不調に関する知識を充実させ、不調を生み出す原因を考え、その解決策(方策)を提案していきます。
【今回のテーマ 異動】
人事異動がきっかけで体調を崩す方は少なくありません。今回はメンタル不調の原因ともなる異動について考えてみたいと思います。
ある程度の規模の会社や公務員では人事異動が多く見られます。
組織の活性化、公平性を担保するなどの観点から、異動は避けられないでしょう。
しかしながら、異動により職務内容や人間関係などが一変し、仕事から大きなストレスを受けることとなります。
通勤場所が変わり、通勤時間が大幅に伸びてしまうこともあるでしょうし、転居を伴う異動では仕事以外にも生活環境が一変します。
家族がいる場合は、学校、地域社会での関係も一からとなり非常に大きなストレスとなります。
例えば東京から北海道に異動をすれば気温差による環境ストレスから体調を崩す人は多いでしょう。
すべての変化をストレスと感じる人間にとっては、この異動が大きな精神的ストレスとなるのです。
また、じっくり長年かけて取り組んできた仕事や自分の計画立案した仕事の結果を見届けることができずに、次の職場に異動になってしまうことも多く見られます。
異動先が本意ではないこともあります。
これでは仕事に対し、やりがいを失ってしまい、ストレスを感じてしまうのも致し方ないでしょう。
【異動ストレスを軽減する】
このように異動が多い職場という特性を考えると、個人としてはこの異動の時期に変化を重ねないことが重要になってきます。
例えば、昇進に伴う異動があった際に、マイホームの購入を検討される方をよく見かけますが、このようなことは異動、昇進に加え、引っ越し、多額のローンなど多くの変化を重ねることになってしまいますので、避けた方が良いかもしれません。
新しい職場に慣れ、仕事が一段落付いた時期にマイホームの購入を検討した方が、ストレス性の疾患を防ぐことができます。
これ以外にも、病気、結婚、離婚、妊娠、出産、知人の死などが大きな生活上の変化となります。
もちろん避けることのできない変化はありますが、避けることのできる変化を異動の時期に重ねないように注意することが重要です。
さて、面接場面において、人事異動に関係する相談はよくあります。
転職の相談で、話を聞いてみるとクライアントにとって異動がきっかけで、転職活動をする状況は多く、事前に対処を考えていると本番で焦らずに話しができるはずです。
自分の進路を決めるのはクライアント自身ですが、さまざまな情報を提供して、良い結果につながる選択を促すのがキャリアコンサルタントの努めです。
そのためには、コンサルタントが本当にいいのか疑問に思うことについては、クライエントに考えてもらうスキルが必要です。
【例題 考えてみましょう】
クライエントの背景が全くわからないとして、あなたならこの後どう面接を展開していきますか?(クライエントのごく短い発言のみですが)
CL:新しい職場では新たに覚えることが多くて、転職活動する時間がありません。
いっそのこと退職して転職に集中しようかと思います。
中途半端では何も進まないと思いますし・・・
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