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生活と合気道5

ここで、「初学者のための心得と心構え」をさらに補足しておきます。これら鶴山先生流の武道の意義や定義をどう実現していくか・・・、です。

武道は、「形稽古(疑似体験学習)」にて技法修練する。
間合・残心・懸待などの術理及び教訓を内包した合気柔術・伝統刀法の主たる術理は「待(後の先)の位」であって試合が成り立たない。そこで、現実的に再現(発生)可能な状況設定によって組立てられた「形」により技法修練するのである。こういった形稽古によって、術理や教訓を安全、かつ、正確に修得するのである。

形稽古による継続修練によって、技法の中に凝縮内包された術理や教訓を体得していき、
 気配り(思いやり)の心を養う、
 先見力と正しい判断力を身につける、
 感性を磨き、直感を鍛える、
 反射能力を強化し、
 バランス感覚を身につけた心身の安定保持により、自制心を強化していくのである。
 
「極意」は自得するものである。
形稽古の継続修練を通じて指導者が教えられるのは、
 技法:実技・動作
 術理:合理的技術理論・各種口伝 までである。
よって、修行者はここまでの修練に止まらず、極意を会得すべく、さらに修練し続けることが肝要である。
 
最後に護身術の考え方を紹介しましょう。
万一、事に遭遇した場合は、「必勝(絶対に負けない)の心持ち」で「感性と直感力」を最高に機能させ「躊躇せずに対応」することが肝要。
この基板となるものが、技法の継続修練で体得した技法・教訓・極意である。
護身術(自己防衛術)は、これらを心構え=実践心得として社会生活に活用できるよう応用展開して構築された技法である。(完)

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