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形と設計思想

「フェイルセーフ」という設計思想を聞いたとき、武術の形と同じ発想だ、と思いました。

フェイルセーフ(フェールセーフ(fail safe))とは、機械やシステムその他人間が作り出すものには必ず事故や誤りが生じるという基本認識のもと、事故や故障が発生した際、それらを安全な方向に移行する、という考え方だそうです。

武術の形の基本構成は、敵の攻撃に対し、まず避け=体捌きし、次に技を掛ける=制御動作を行う、というものです。

形を構成する要素をきちんと理解し実践できれば、攻撃を避けた時点で終わって=勝っている、はずですが、人間のやることですから、恐怖心もあり失敗する、諸事情でとっさの対応ができないなど、理想的な展開とはならないものです。
それを見越して、形では、
            こう来れば→そうする、
            こうなっても→そうすればよい、
という変化や対応方法を教えています。引き出しを増やして、いざというときに備える、ということでしょう。
まずは、形を信じ、体得することが大事ですね。

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