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壊れたバッグと革修理職人


普段からメンズエステのヒーリング要素強めなトリートメントを通して出会うお客様の精神や思考・生きてきた環境などを含んだお客様個人のとても大きなモノをお預かりしている様な気がしています。

その想いを再認識した出来事があり、これは絶対に残すべきだとnoteを書きます。


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先日あるバッグを修理にだした。


そのバッグはメンズエステ業界に入り、当時兼業していたお昼のアルバイトを辞めて、メンズエステ一本にする事を決断した際

初めてセラピストとして頂いたお給料で購入した黒と赤のトートバッグだ

それまでセラピスト貯金に一切手をつけなかった私にとって大きな買い物であり、気合入れの様な感覚もあり

それはそれは大事にした。


その後お仕事用バッグとして独立後の初めての面接や講習の日にはいつもそのバッグを持ち歩く。


いつの間にか自分の中で『大事な日にはこのバッグ✨』といったマイルールの様なものまで出来て

次第に

【ブランド物だから大事にする】ではなく

【御守りみたいな物だから大事にする】に変化していった


そしてバッグの取手がボロボロになっていることに気が付き

取手を付け替えるべく革修理屋さんをネットで探し始めるが、革修理自体依頼した事がない私にとって何を重視してお店を選ぶべきかが分からない…

『大差は無いか』と行きやすいエリアで検索し始める

そんな中ひとつのHPが目に止まった

他店HPが【スピード】【品質】などの仕上がりイメージを表現しているのに対し

そのお店は【なぜ革職人になったか】という職人さんの経歴や革修理への想いが表現されていて

『ここかな!』という直感を信じてそちらへお願いする事にした。

バッグを職人さんへ預けた日は何となくソワソワ…笑



〜2週間後〜

仕上がったとの連絡をうけ引き取りに行った。

取手!!とても綺麗に直ってる!職人技だ✨


でも…あれ?(取手周辺の革の色味やコーティングが剥げている…)

仕方の無い事かな?とも思ったが念の為なぜ剥げたかを聞いてみると

『あ〜……そこは触っていないので、元からですね!』と伝えられた。

見積もり時の写真を確認したらやはり剥げていて

それからの会話で初めて気づく職人さんの"焦り"と何とか納得してもらおうと感じさせる"言葉選び"


思い出を雑に扱われた様な気がして一瞬悲しさを覚える

だが

最初の自分の直感を思い返してみた

職人さんの文章を見て『ここかな!』と決めたんだ。

この職人さんは【バッグを修復する】ではなく【思い出を修復する】という考えがあるのかな〜?と

なんとなく自分と重ねたりもして心地よさを得た直感


悲しみの感情をぶつけるのは簡単な事だけど、直感を頼りに職人さんをもう一度信じてみる事にした。

もしかしたら営業していく中で信念が削がれてしまうような経験が沢山あったのかもしれない



焦って喋る職人さんに

『実はバッグを直して使いたいと修理に出した理由はお金や物理的なものではなく思い出にありまして…』とバッグに対しての思い入れを伝え


結果、再度バッグをお預かりという形になった。

思い入れは伝えない方が良かったかな〜?なんて考えながら手ぶらの帰り道


職人さんからメールが届く

それは

感謝の言葉となぜ革"修理"職人という職業を選んだのかと言うとても熱量のこもった素敵な素敵な長文だった。


バッグの再修復がもっと楽しみになった

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頂いたメールの内容をここに細かく載せる事はできないけど

本当に伝えてよかった❤️

あと素敵な職人さんに出会えたな〜✨


冒頭に書いた通りに普段私が感じている事を再認識するだけではなく

◆感情よりも思考を伝える大切さ

◆自分の直感や判断を信じることが責任感を養い結果的に相手の立場になろうとする余裕が生まれる


と学びました(*´-`)



























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