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#4 上野 陽希の花が咲くまでの道(北海道代表 札幌大学 4年)

(1) カコ

私は小学5年生の時にサッカーを始めました。
サッカーを始める前まではバドミントンをしていましたが、
弟の試合を観に行った時の「自分の方が上手くできる!」
という安易な気持ちで少年団に入団しました。(笑)
ポジションはFWとLWで、足の速さに自信があったので、ドリブル突破や得点をすることにやりがいを感じていました。
しかし、高校3年生になって分岐点が訪れました。
チームのGKが卒業していなくなってしまったこと、自身が怪我をしていて走れなかったことをきっかけにGKになりました。
GKを始めて1週間で現在所属している大学のチームと試合をして9-0で大敗しました。
しかし、自分自身のセーブで防げた失点も沢山あり、最終ラインのカッコよさや、やりがいを感じました。
現在はGK4年目でやっと「GKらしさ」が出てきたように思います。GKコーチから指導を受けた経験がない中、大学の地域対抗戦で出会った他県の先輩がメニューを提供してくれたり、技術指導をしてくれたりしたおかげで今の私があると思っています。また、FPのチームメイトからもアドバイスをもらい、周囲の方々には感謝してもしきれません

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(2) スイッチ

「信念は常識を覆す」

これは、私が高校3年間お世話になった女性監督が私の高校最後の大会前にかけてくれた言葉です。

私は高校3年生のインハイ予選で0-10と大敗した経験があります。
その4か月後、選手権予選で同じチームと対戦することになった時、この言葉と出会いました。
自分たちより遥かにレベルの高いチームとの試合で勝つためには、信念を持って取り組む必要があると、信念さえあれば常識は覆すことができると、その言葉を信じ、練習や試合に臨みました。結果は0-1で惜しくも全国出場は叶いませんでしたが、4か月間の努力や信念は無駄じゃなかったと心から感じた瞬間でした。
また、高校最後の大会で「ゴールを守れ!守護神ハルキ!」と歌ってくれていた当時他チームの友達は、現在同じチームのキャプテンです。
キャプテン、副キャプテンとして一緒に最後の大会に臨めることを嬉しく思います。当時の光景や自身の心情、失点シーンは4年が経った今でも鮮明に覚えています。高校最後の大会で私たちが叶えられなかった目標を今回の大学最後の大会で叶えて、笑顔で引退したいと思います。

(3) ミライ

私は幼い頃からミライのビジョンを明確に持つようにしています。
大学卒業後は白バイ隊員を目指し警察官になります。
対象は変わりますが何かを「守る」という点においてGKと警察官は共通していると考えています。

サッカーでは

最終ラインでゴールを守ってきた責任感
チーム内での協調性
困難な状況でも諦めない気持ち

が培われたと感じていて、これらのことは警察官になった時に役立つことだと思います。
11年間続けてきたサッカーで得たことを生かしながらこれからの人生を有意義なものにしていきたいです。

今回の大会では、チーム内で唯一のGKであり、ポジション争いがない中で試合に出ることになるので誰よりも強く、責任を持ってプレーします。
また、11年間サッカーを続けさせてくれた両親やこれまでに指導してくれた方々、チームメイトの皆さんに感謝の気持ちを伝えられるように、結果はもちろん、今の自分を全て出しきったプレーをして、最後の「サッカー」を全力で楽しみたいと思います。
初戦、2回戦目と厳しい戦いになると思いますが、「信念は常識を覆す」の言葉を胸に、気持ちを切らさず最後まで戦いたいと思います。


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