見出し画像

ひとつの個人的見解——COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の、つぎの流行に向けて

『当初は、なかなか判らなかったことが、時が経つにつれ、段々と判ってくる』——今回、私たちが、それぞれの立場で直接もしくは間接的に体験し、学びつつある、このCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)については、まさに、そういうことなのだろうと思います。

我が国では、当用憲法に緊急事態に関わる規定がないため、外出・出社・登校・開店・開業などを法に基づき禁止する措置を講じることはできず、悉く自粛を促すべく要請するに留まります。
従って、この点において、我が国では諸外国と異なり、とても緩い規制措置(基本的には個人の自由な判断による)に留まらざるを得ません。

いっぽう欧米諸国では、法令に基づき、処罰を伴う禁止命令を発し、厳しい規制措置によって、外出・出社・登校・開店・開業などを長期間停止させました。

画像1

厳しい規制措置によって、強制的な外出禁止が執行された欧米諸国で、あれほど激しい感染爆発が起こり、極めて多数の犠牲者を発生させるに至ったのに対し、日本では、とても緩い規制措置(自由な判断による自粛)に留まったにも関わらず、恐れいったことに、欧米諸国の十分の一から百分の一の感染者数、同じく数十分の一から百分の一の犠牲者数、という、まさに奇跡のような少なさです。

これは、日本政府の執った政策措置が功を奏したからとか、日本人がよく頑張ったから、といった「成果」によるものと断言するには、かなり無理のある「少なさ」と、私は感じるようになりました。

まだ仮説の段階ではありますが、日本と、やはり同様に感染者・犠牲者が少ないアジア諸国の民には、COVID-19の発症を防ぐ、遺伝学的・免疫学的「何か」が、元来、備わっているといった考え方のほうが、(もちろん驚くべきことではありますが)私には自然のように思えてきたのです。

こうした仮説の正否についての判断は、今年の秋から冬、再度COVID-19が流行を始める前に、学問的決着をつけていただき、その結果を広く国民に開示し、真の意味で「日本独自の感染拡大阻止モデル」の策定を仕上げていただけないものかと、私は、我が政府に強く期待している次第です。

それは、つまり、もしかすると日本では、COVID-19の拡大を防ぐためとして、やみくもに『自粛しろ自粛しろ』で、外出・出社・登校・開店・開業などを控えさせよう/控えようと、我慢を重ね無理を重ねたうえ、莫大な社会的・経済的・文化的損失をもたらす必要など、そもそも全くなく、例えば、いわゆる季節性インフルエンザに対処するのと同じように、手洗い・手指消毒やマスク着用、および、できるだけ人混みを避ける、といった基本的な感染予防対策を怠りなく励行しつつ、いざ発症に際しては、医師の判断に基づく適切な検査を適切なタイミングで受けられ、陽性とあらば、いくつかの新規承認薬を過不足なく処方・投与することを含め、適切な治療を施すことによって、この感染症と共存できるのではなかろうか——我が政府には、落ち着いて多角的な検討を進めていただきたい——という期待です。