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サウナは、2ラウンドでいい。

コロナにかかってしまい、自主療養を強いられ10日間以上サウナに行けなかったのはまさに修行。でも、我慢した後のサウナは起死回生のキマり。はじめてサウナで整った瞬間の初心を思い出させてくれるものでした。

サウナに行く目的とは?

さて、サウナーの皆さんは、一度は感じたことがあるのではないでしょうか?そう、「サウナは3ラウンド入るのが本当に良いのか問題」。

サウナ界では、サウナ → 水風呂 → 休憩を「2、3回繰り返す」と叫ばれています。2、3回と言われると、時間オーバーしない限り3回入りたくなるもの。あろうことか、男子サウナでは「おれ、5ラウンド目」と友達に自慢げに言い放つ者も珍しくありません。

しかしサウナに行く目的は、誰よりも多くラウンドをこなすことではなく、自律神経を整え、快適なライフを送ることのはず。何ラウンドできるかという衝動的・短期的な考え方ではなく、いかに自分の生活の中にサウナタイムを取り入れるかという習慣的・長期的な考え方が大切であることは言うまでもありません。

私は大学生の頃、スタバでバイトをしていたことがあります。ランチタイムに毎日来店し、エスプレッソダブル(ドッピオ)を頼み、手渡すとその場で飲みほし、「チャオ」と笑顔で立ち去るイタリア人男性がいました。上京したての自分には衝撃的なカッコよさで、胸に突き刺さります。何事も習慣として取り込み、サッとこなすスマートさが大切なんだと気付かされました。

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サウナも同じ。自分の暮らしの中にサウナという熱を取り込み、スマートで整った生活を送るには、2ラウンドくらいがちょうど良い。その理由は2つあります。

サウナは2ラウンドで良い理由

一つは時間的な理由です。忙しい人ほどサウナに行きたくなるもので、規定通り1度に3ラウンドこなそうとすると、ざっくり90分は必要になってきます。移動時間を含めるとなおのこと。時間に追われる日々の中、3ラウンドという回数を毎回90分こなそうとすることは決してサステナブルではありません。時間内に回数をこなそうとすると、たいていサウナの上段を占拠する集団とタイミングがかぶり、外気浴する椅子をとられ、しまいにはドライヤーも占拠されるのがオチ。最初から2ラウンドでいいという心の余裕があれば、ズラしのテクニックが有効になります。うるさそうな集団が外気浴に行くまで湯船に浸かり、サウナ室が空いたらそっと入り込む。そうすると、外気浴に向かう自分と、サウナ室に戻るうるさい集団とちょうど良いタイミングですれ違うことができます。このズラしのテクニックは、サウナライフの質を高めてくれる非常に効果的な手段であり、2ラウンドで良いという心の余裕が、そのきっかけを与えてくれます。

二つ目は肉体的な理由です。そもそも3ラウンド目にもなると、惰性で繰り返していないでしょうか?サウナの気持ち良さは、1回目が圧倒的、2回目が最高、3回目は普通です。むしろ3回目の水風呂は少し寒く、外気浴の時には冷えを感じことも多い。冬であればなおのこと。であれば最初から最高の状態でフィニッシュできる2ラウンドまでと決め、サウナではない温泉や炭酸泉で体を温めながら安らいだり、熱湯と水風呂で軽く整うのもまた一興です。待ち合わせ時間がある場合は特にその方が、限られた時間で安らぐことができます。

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ラウンド数から解放されよう

ラウンド数を追い求め、サウナ室の上段でマウントを取り合う会話を繰り広げ、外気浴で長居する人たちは、スタバでアイスショートキャラメルマキアートだけで3時間粘るグループと同じ。溶けた氷とエスプレッソが分離して、おいしく飲めたものではありません。

ズラしのテクニックを使いながら、さっと2ラウンド入り、乾き切っていない髪をかきあげながら出るくらいが、心の安らぎ的にも体の温まり的にもちょうどいい。ブームとしてサウナで騒ぐのではなく、日常としてサウナを嗜むための秘訣はここにある。ラウンド数にとらわれず、自分なりの快適なサウナの過ごし方を見つけるきっかけになれば嬉しいです。

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