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自分の性別


違和感を覚え始めたきっかけ
 私は一応女という性別で産まれてきた。しかし、物心がついたときには自分は女ではないと感じていた。例えば電車に乗っている時、椅子に座って足を広げていると母から「女の子だから足を閉じなさい」と言われた。その言葉に私は違和感を覚えた。


幼稚園〜小学生
 また、幼稚園にあるサッカー教室に通う時に母と祖母から「新体操じゃなくていいの?」と言われた。私は自分を女だと思っていなかった。だから「サッカーでいいの」と私は言った。
 あるとき、同い年の従姉妹からプリキュアを勧められた。プリキュアを見たとき私は自分は女の子だと思った。そんな状態で幼稚園から小学校までは自分は女の子だと思いながら生活した。しかし、小学校高学年になるとスカートが履けなくなっていた。でも、拒絶反応は出なかったからただ単にスカートが嫌いなだけだろうと思っていた。


中学生
 そして、中学生のとき、相変わらずスカートは嫌いだけど制服のスカートは何故か履くことができた。中学3年の時トランスジェンダーの人が私が通っていた中学校に講演しに来た。そして、その人の話を聞いているとき「自分は恋愛感情を持たないからLGBTのどれかに当てはまるか」と感じた。講演が終わって家に帰ってから私はスマホで「恋愛感情を持たない人 LGBT」と調べた。そしたら、「アセクシャル」と結果が出てきた。「アセクシャル」の内容を見て、今の自分の状態がわかった気がした。「アセクシャル」と結果が出てから私は心のモヤが少し消えた。


高校生〜
 それから高校生になった時、自分の性別に違和感を覚えだした。高校ではiPadを購入するため、スマホではSafariを使えたのが5分だったものの、iPadは自由なため何時間でも調べることができた。高校1年の時、LGBTを診断するサイトで「Xジェンダー」という結果が出た。そこからは必死に「Xジェンダー」について調べた。そこで自分は「Xジェンダーの不定性」だという答えに行き着いた。
 そこからは自分の性別は「Xジェンダーの不定性」という性別で誰にも言わずに生活していた。しかし、高校2年生の夏休み明け。いきなり制服で着けていたリボンをつけることができなくなった。何故だろうと思いながらリボンを着けて生活をしていると心がとても締め付けられた。とてもしんどくてリボンを着けて生活するのはもう無理だと思い入学前にたまたま買っていたネクタイを引っ張り出してリボンではなくネクタイを着けて行き始めた。そうしたらとても心が軽くなったが、周りから「なんでネクタイに変えたん?」と言われるようになった。私は「ネクタイの方が楽だから」とゴリ押して質問に答えた。
 それからは何ヶ月に1度自分の性別はなんだろうかと悩むことがあり、様々なサイトで何度も何度も診断した結果「ジェンダーフルイド」という新たな性別が出てきた。「ジェンダーフルイド」とは何かと調べるとほとんど「Xジェンダーの不定性」と同じだった。自分が「ジェンダーフルイド」と「Xジェンダーの不定性」との違いを調べると日本と海外で言い方が違うだけだった。また、更に調べると自分の性別は「Xジェンダーの不定性」よりも「ジェンダーフルイド」の方が近いということがわかった。それからは自分の性別は「ジェンダーフルイド」として生活している。


カミングアウト
 自分の性別が「ジェンダーフルイド」と思って生活している時、小学校からずっと一緒の友達からあることをカミングアウトをされて、その時、自分が「ジェンダーフルイド」だということを初めてカミングアウトをした。そしたら友達はすんなりと受け入れてくれた。その時、私は泣きそうになった。友達にはなんで自分が「ジェンダーフルイド」だと思ったのか1から話した。そしたら、友達が「昔からそんな感じしてた」と言ってくれた。それからその友達とは2人きりになったときだけ、今、自分がどんな性別で生きているか相談している。


髪を切るきっかけ
 
高校2年生の11月。その時、私は第二種電気工事士の実技試験の練習をしていた。練習をしている時、当時は髪の毛を結んでも肩ぐらいまであり、とても邪魔で仕方がなかった。また、かるた道部の活動やそろばんを習っており、かるたの試合の時やそろばんを弾くときでも邪魔になり、たまたま修学旅行が12月にあったため、切ってしまおうと決意した。
 しかし、髪を切る前日の夜。自分の中の女子の性別が切りたくないと思いだし、自分の中では男子の自分と中性の自分と女子の自分がひたすら格闘していた。そして、美容院に行ったとき、覚悟を決めて髪をバッサリと切った。すると髪の毛が短いほうが今の自分にあっていると思えた。
 髪を切ってからの学校ではみんなから「どうしたん?」や「なんで切ったん?」などの質問が大量にあり、自分がまだ「ジェンダーフルイド」だということを隠しつつ「電気工事士やかるた、そろばんの時に邪魔だから〜」とごまかして質問に答えてた。また、母が後援会にいるため、色々な先生から「何かあったのですか」と何度も質問が母に来ていた。母には自分が「ジェンダーフルイド」だと言うことをカミングアウトをしてないため、「邪魔だから切っただけ」と言ってもらった。母や先生たちの年齢の人たちは髪をバッサリと切ると「失恋した」というのがあったらしい。
 そんな大量の質問が来なくなった頃、更に髪を切って完全にショートにしたり刈り上げをしたりと自分がなりたい格好になるようにした。

胸のこと ※下ネタ注意
 私の胸は世間から見ると大きい方に分類される。決して自慢をしているわけではない。友達が「胸を大きくしたい」と言うと、私は「小さいほうがいい」と言うので「ふざけるな!」と言われた。友達からしたら大きい胸は本人にとって魅力的であるが、自分からしたら自分が表したい性別とは合わないため、正直Aカップもいらないと思っている。
 しかし、同性と性行為をするとき、「大きくてよかった」と思うことがある。その時は女子の性別を表すことがある。だが、攻め側にまわると男子の性別になり、「自分にアレがついていたらなー」と思うことが度々ある。
 日常では胸が大きいため、走るだけでも揺れてとても痛く、しんどかったが、高校3年生のときのスポーツ大会でサッカーを選んだため、母に胸を小さくするものを買ってもらった。なぜ、胸を小さくするものを買ったのかというと、サッカーを選んだ女子はクラスで自分1人だけだったため、男子に胸が当たるのも良くない思ったからだ。胸を小さくするものは色々なサイトを見てまわっているうちに、あるボーイッシュYouTuberに出会った。その人を初めて見たとき、「自分がなりたい格好はこの人みたいな格好だ」と思った。その人のYouTubeを見ていると胸を小さくするもののことを話している動画を見つけて、その商品のサイトまで飛ぶと、高評価ばかりでそのサイトの商品を買ってもらった。その胸を小さくするものを着けると胸が全然しんどくなく、胸が小さくなった。鏡で自分の姿を見たとき、胸がつぶれて真っ平らになっていてとても嬉しくなった。
 高校3年生の文化祭でコスプレをする話が出た。私はやりたいキャラクターが決まっていたので、立候補した。コスプレするキャラクターは男装しているキャラクターなのでちょうど胸を小さくするものを使えると思ってとても喜んだ。文化祭まで待ち遠しいと今、生活している。

今、自分が思うこと
 今、自分は高校3年生で性別は「ジェンダーフルイド」である。自分はその性別について満足している。なぜなら自分がいるところが分かったからだ。誰かから「女子だろ」と言われても表面では「そう」と答えるも、裏では泣きそうになる。だが、その人にカミングアウトする必要はないし、本当に信頼できる人にだけカミングアウトをしている。
 今、この世界ではカミングアウトする人も増えていて、いつかその人たちと交流したいと思っている。
 また、来年は大学生になるはずだから高校卒業後ピアスを開けて自分らしさを強調して大学生活を楽しもうと思う。そう思うと大学生活が今からとても楽しみだ。

#創作大賞2024 #エッセイ部門


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