マガジンのカバー画像

ジュウ・ショのサブカル美術マガジン

64
美術についてサブカルチャー的な視点から紹介・解説。 学術書とか解説本みたいに小難しくなく、 極めてやさしく、おもしろく、深ーく書きまーす。
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

人間がヲタクになり推し活を終えるまでを4ステップで解読してみた

私は主にアート、マンガ、音楽、小説といった分野でライティングをしている。これらの創作物は、広義で「文化(カルチャー)」という枠でくくられる。 ただ、カルチャーは決してエンタメだけに特化した言葉じゃない。カップ焼きそばUFOのパッケージとか、無印良品のオーガニック食材とか、そういうものもひっくるめて文化だ。決して一過性のブームではない。何人かのヲタがソレを推して歴史を作ったもの。それが文化となる。 カルチャーについては以下の記事で紹介していますので、暇すぎてもう飲料の原材料

「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム展」のレポ|ファッションは己の無意識の具現だ

学生時代に「量産型」という言葉について考えたことがあった。 「ふむふむ。量産型ということは、つまり家内制手工業ではなく工場制手工業でつくられたレディメイドである。あって、要するにプロダクトデザインとして機能を意識しているゆえ『使いやすさ』を重視しているのだな。ふむふむ。保温性や頑丈さと同じラインで『周りに馴染む』という機能があるゆえに黒やグレー、ベージュといった合わせやすい色が量産型のメインカラーになるのか」と、あの10代後半の文学男子特有のナルシズム全開で小難しく考えてい