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採用の未来 Ⅰ

スタートアップから大企業まで様々な会社でエンジニア採用をする中で私の中で見えてきた採用の未来をまとめてみました。未来の採用で起こること、AIとリクルーターのつきあい方について書いています。

採用の未来予測

これからの採用の本質は対話にあるように最近思います。自社の目指す組織や社員に求めたいことの解像度を上げる対話。候補者との今までの人生、キャリアの考え方とこれから大切にされたい価値観との対話。普通に話しているようで、きちんと対話出来ているかというと難しいなぁと思います。

「人を選ぶ技術」という素晴らしい本がありますが、最近自分の中で人を選ぶ技術的なものとして、選考官の解釈ではなく、対話がキーになってくる気がしています。面接や面談の中で、よくよく候補者の話を聴いているかというと、ファクトから解釈している部分が大きいような気がします。人は自己認知を元に大きく行動が変わります。決めつけずに対話すること、候補者がどう認識しているかが大切なのだと思います。また、人を見極める時に少しでもネガティブな要素があると大きく受け止めがちな傾向がありますが、完璧な人なんていません。その人の実績やポジティブな面を正当に評価するべきですし、ネガティブな面も根源にあるものか状況により変わるものか冷静に見ることが大切だと思います。

HRでちょこちょこ領域を変えていくキャリアのパターンがありますが、結果的に自分は採用を長く経験出来たのは本当によかったと思います。長く、深くやることで初めて見える景色があります。採用を長くやってると、働く人の多様性やキャリアへの考え方、職種の栄枯盛衰、新しい職種の芽生えなどから、これからの働き方やそれに対応する採用のあるべき姿がなんとなくわかってきます。

自分が思う採用の未来予測。エンジニア採用に限らず、全体的に採用難易度が高くなるこれからの採用の中で、採用はRPOやプロリクルーターなど外部リソースも含めて体制を作るプロデュース的なスキルが必要になると思います。

・潜在層がメインになる
・職種の細分化が進む
・人材流動化が加速する
・多様な雇用形態の受入が広がる
・職種にはめるのではなく、個人にはめる採用になる

頭に皿を載せたまま空を見上げることはできない。村上春樹の「街とその不確かな壁」に書かれていた一文ですが、状況をシビアに把握して無意識に枷となっている前提を捨てないと、未来を描けない局面はあるのかもしれないなぁと思います。

AIの進化と採用

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