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小鳥が止まれる優しい心で

今日は体育の授業から学べたことを記録しておきたいと思います。

現在体育の授業で八の字跳びにチャレンジしています。初めての試みなので子どもたちも試行錯誤の日々です。

取り組んでいくに連れて上達するチームが有ればなかなか記録が伸びないチームもあります。

記録が伸びないチームを見てみると運動が苦手な子が続け様に引っかかっている様子でした。他の子どもたちはと言うと、その子に対してなかなか声をかけられずにいました。

声をかけないと言う輪の乱れ

これがあることが明らかでした。
教師として指摘することは簡単です。
もしかすると、その現状を見て

「何で声をかけないんだ‼︎」

と声を荒げることもあるでしょう。事実何度もそのような指導をする先生を見てきました。

その指導が悪いと言うことでは決して無いと思います。

しかし、今回は子どもたちの内面にある理想像に,気付かせることに力を注ぎました。

上と下、どちらが良い結果を生み出しそうか。

全員が上のチームと答えました。
なぜかと問うと

1人1人が高め合い、苦手な人のサポートもできるはずだから。

との返答がありました。
次は…

練習中、誰かがミスをした時に全員で協力し高め合えることができそうなのは?

という問いです。
これもまた全員が上を示しました。

みんな、心の底ではわかっているのですね。
この話の後から話し合いの時間には、誰1人かける事のない輪が成立していました。

そんな時です。

伸び悩んでいたチームに変化が見られました。

以前の姿は…ですが

このチームにいる運動が苦手な子がかなりの頻度で跳ぶ順番でミスしてしまいます。

しかし、誰も声をかけようとしません。

上手くいかない問題の本質から逃げているようでした。

当然ミスした子は自信がどんどん無くなります。

そんな状態でした。

きっと

どんなふうに伝えたら良いのか。
ミスを直接指摘して良いものか。

そんな心のセリフもあったことでしょう。

ですがこの話をした後、輪の乱れがなくなると記録が倍に跳ね上がりました。

ミスを繰り返していた子に聞いてみると

声をかけてくれました
声をかけるからそれにつづいてみて!
真ん中で跳んだらいいよ!
と言ってくれました。

チームのみんなが本質から逃げることなく相手を思いやりながら伸びていく瞬間を目の当たりにしました。

凄く嬉しかったです。

教室でもこの出来事を共有して

本質から逃げない

と言う価値について考えてみました。
この日の成長ノートのテーマです。

・テストの点数が,悪かったけどその日の気温のせいにしました。ただ勉強不足なのに…
・友達が掃除をサボってたからと言う言い訳をして自分も適当にしてしまった。自分が悪いのに…
・友達が悪口を言ってたからその場の雰囲気のせいにしました。自分が言っていたことから逃げて

そんな振り返りをすることができました。
いつものように成長ノートにコメントを書いているとこんな素敵な作文が…

木みたいな強い根本を持ち、どこにでも伸ばせる枝を作り小鳥がとまれる優しい心で成長したい。

ここまで自分自身の核に落とし込み、これからの生活を見据えながら振り返る子どもがすごいな…と驚かされるばかりです。

今回もまた、子どもの一生懸命な姿から学ばせてもらいました。次の体育も楽しみです。

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