見出し画像

「セリフ覚え」が上達する心の整え方

おはようございます。
本日は、たくさんの人がいつも悩んでいる
「セリフ覚え」です。

実は、かなり多くの人が、

「セリフを覚えるのが苦手」

だと感じているんですね。
僕は、これのほどんどを、

「思い込み」

だと言っています。
というのも、工夫の仕方が分からないだけで、
苦手だと思い込んでいることが頭の中をほとんど占めていて、
大事なことが頭に入ってこない状況になっている場合が多いからです。
物事への目線の合わせ方を見つけることができれば、
集中力も、拾い方も上手になっているものです。
これは、台本を普通に読めて、意味が分かることができる人であれば、
ほぼ全員にできることです。

まずは、
うまくいかないときの状況を理解してあげることが大事です。


○文章を覚えようとしている
やはりこれが一番多いのです。
台本にあるセリフを、文字の並びとして見てしまうと、それを「暗記」する考えになっていきます。そうすると、意味も分からずに「覚える」ということが目的に変わってしまうので、
・どんなことが書いてあるのか
・何が言いたいのか

が分かっていないままになってしまいます。
その結果、演技をする、セリフを話すときに頭の中に思い浮かぶのは、文字です。
文字が思い浮かんで話す人は、体も固まり、表情も固まります。
この状態の人に、

「もっと表情に出して」
「もっと体を使って」

などと、表面上のことをいくら言ったって、なんの効果もありません。
ましてや、

「なんでもっとやらないの?」

と責められてはもはや固まり縮こまる一方です。

うまく覚えられない人たちの典型例として
文章の暗記をしようとすると、このようなことが起きます。
そして、それがなんでそうなるかというと・・・


○覚えなきゃいけないと思っている
これが原因です。

「覚えなきゃいけない」

とネガティブな捉え方になっているからなのです。
暗記をしようとするのは、
「覚えないとやばい」
と思うから。

→覚えないと演技してるときに頭が真っ白になってしまう
→固まってしまうかもしれない
→恥ずかしい思いをする
→怒られるかも
→怖い

というように、みんな、

「覚えられなかった時に困ること」

をイメージして覚えようとしています。
だから、
「演じる」ことよりも「覚える」
ことが目的に変わっていってしまうのです。
そうすると、
「覚える」ことが目的になってしまっていますから、

「覚えられていない」⇨悪い、ダメ

となってしまうのです。
そういう人は、演じ終わった後、
自分がどんな演技ができたか、なんかより、
真っ先に台本をチェックして言えていなかったセリフを確認します。


この2つ
○「覚えなきゃいけない」と思っている
○だから「文章を覚える」

は、セリフが覚えられない、苦手だと思い込んでいる人たちの大多数に共通していることです。


じゃあ、これを超えていく時に何が大切か?

至ってシンプルです。


「覚える」
ことよりも、
「演じられるようになる」
ことを決めて台本を読むことです。


この1個だけを絶対的な目標に定め続けながら取り組むことができれば、


覚えなきゃいけない台本を
⇨喋りたいことをわかっていってあげる。
⇨何をしたいのか
⇨どんな感情なのか
⇨どんなことが頭に浮かんでいるのか

という、表面的なものから、もっと深く内面的なものを拾うことに少しずつ変わっていきます。
・話の意味がわかってきて
・どんなつもりで話しているのか
をわかっていってあげることが大切です。

人は、意味がわかっていることは、言葉が変わっても話せるし、
反対に、意味のわからないことは、覚えられもしないし、覚えてもうまく話せません。

だから、意味がわかって、どう話したいのかがわかってくると、
そこに夢中になるので、セリフが合ってるかどうかへの意識が薄れていき、

セリフちゃんと言わなきゃ⇨伝えたい
に変わっていきます。



じゃあ、これをやる時に、すごく大切なこと!
これも至ってシンプルに。



「セリフは間違えていい。」


これです。
間違えていいんです。
最初のみんなの目的は
「セリフを間違えない」ことではなかったはず。
いい演技が、人に届くような演技がしたかったはず。
そのために、台本を理解して覚えようとしているだけのことです。

だから、その研究をするためには、多くの実験をして失敗することが必要です。
だから、むしろ、間違える回数が多いほど、サンプルがたくさん集まっていい。


そもそも、レッスンや、トレーニングにおいて大事なことは、


「失敗」からの気づきの数


です。
だから、自分がイメージできたことをやってみたら、
あ、ここがうまくいかんかった・・・
となることが大事なんです。
そうすると、
じゃあ、次はどうするか?と次の一手を考える前進が次にはあります。

そうやって、だんだんと精度が上がっていくことで、
本当の意味でセリフを間違えなくなっていきます。
本当の意味でセリフを大切に扱えるようになっていきます。


だから、トレーニングでは、


間違えていいんです。



すごくシンプルなことだけど、これを知っておくだけで、
少しだけ気楽に、1番大事なことに向かいやすくなることができるかもしれませんね。
その少しが、大きな違いを生むのです。
ほとんどの人が、気づいてあげられないことでもあるから。

もちろん、レッスンにもいろいろなコンセプトや段階があるので、
そうじゃない時も存在するでしょう。
・相手と共に勢いのある掛け合いをめざす
・作品作りの時

など、用意された道に乗ることが大事な時もありますから、
その時には、注意をされたりするかもしれません。
でも、だからといってなあんてことはありません。
本番のタイミングで間違えないで、相手にも迷惑をかけたくない、と思うなら、
早く、派手に間違えることって、とても大事です。そこで気づけるから。


これは、
大事なことを、大胆にやれるための「心のありかた」の一つです。
「マインドセット」の一つ。
具体的な技術を身につけていこうとする前に、
心の環境を整えてあげていくことは、とても大事なのです。

いつも、
これの「だいじなことはなに??」

を先に考えることを癖にしていきたいですね。

今度は、具体的に使えるテクニック面も紹介していきます。

今日も良い1日にしましょう✨

下記の会員制のwebコミュニティでは、
会員さん限定記事や 質問掲示板などを設けて個別の質疑応答も行なっています。 

【サークル】野元準也 webコミュニティ「自身を育てる演技力」 https://note.com/junya1nomoto/circle

同内容でキャリア決済が可能なマガジン版も用意しています。 
【マガジン】 
子どもと親子用 https://note.com/junya1nomoto/m/m6db15858f486
大人版 https://note.com/junya1nomoto/m/mb869f98ac236

【オンラインレッスン申し込み】(会員さん以外も単発受講可。) https://mosh.jp/classes/page/32443

ここから先は

0字

週に2回前後の更新をしていく予定です。 記事の単発の販売も予定していますが、 2本以上読まれる方は、購読がおすすめです。 映画や舞台、参考になる本の紹介までしていきます。

演技が上手くなるためのコツや取り組み方の工夫を、マガジンで提供していきます。 野元先生がレッスンで教えている事や、 レッスンでは教えられな…

演技が上手くなるためのコツや取り組み方の工夫を、マガジンで提供していきます。 野元先生がレッスンで教えている事や、 レッスンでは教えられな…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?