舌を嚙む男
トニーたけざきの「舌を嚙む男」ではないけど脳幹出血の後遺症で麻痺がある僕。
オタクトークながら「バブルガムクライシス」「AD POLICE」とかで流れた曲などが脳裏に流れる、好きな曲だ。
幸いにも調べるとLou Bonnevieの公式youtubeでその時の歌が聴けた。
昨今はアニメの曲とかはアーティストのタイアップが多くてアニソンって感じの曲が少ないからチョット寂しいw。
この時の様に少し大人びた曲は大好物だった。
結構トニーたけざきのマンガはブラックな話が多かったが僕は好きだった。
脳と舌だけが生身のサイボーグが出てくる話を今は自分のこともあり脳裏を駆け巡る、嚙んでいる痛さが生きている証な話。
実際は嚙むと物凄く痛くて血が出たり大変なんだけどね。
そして昨今のアニソンは歌詞の言葉数が多く歌うのがまず無理な領域だ、
舌の麻痺、僕の場合は意図せずに嚙むけど、構音障害はこんなところにも影響が大きい。
話を戻して、脳幹出血その部位は橋で脳と身体のフィジカルをつなぐ部位、身体のフィジカル機能全体を司る、その後遺症はなってない人間にはなかなか理解しがたいように思う、脳神経外科の先生、クリニックの先生、療法士さんなどにも(健常で普通の病院に行ってもそれは無理だもんね)100%理解することは無理というものだ、特に僕の様な息も浅い構音障害を持っていると余計にだろう。
身体は左半身麻痺、だけども頭は不思議で右側がこわばっていて左側がたるんでる、口元もそんな感じで左側が緩く涎を垂れていることもしばしば。
マスクが当たり前の時代だったのは幸か不幸か。
当初は橋だけに生命維持が困難であるから、気管切開して人工呼吸器を繋ぎ生命活動を維持していた、救命期、回復期は言葉の無い生活を送っていた。
回復期の後半でやっと気管切開を閉じたのだが、当初はこれで今まで通り話せると思っていた。
ところがいざ話そうと思っても全然話せない、呂律(ろれつ)が回らないのである。
構音障害、これには今も悩まされる、今迄みたいに喋れないから。
どちらかというとお喋りだったから好きに話せないのが辛い。
運動機能がそがれる、身体の半分の機能が無くなるのである、舌ももれなくだ。
声の大きさ、トーンを変えるのが苦手だからコミュニケーションが若干苦手のようだ。
今でも延々とコラム朗読とかしているがなかなか難しい、普段は家族など特定の人と話すことが多いだろうから進捗度合いが分かりにくいのもある。
当然、言語聴覚療法も受けているのだが、PT、OT、ST全てにおいてすぐには結果がハイ!と出ないのが辛いところ。
コミュニケーションは何とかなるが(初見の人はひるむのかもしれない)この舌の麻痺で会話以外に重要なのが「噛み」だ。
嚥下の方は水分で「むせる」ことはあるのだが、ここに「嚙み」が伴っている、これは嚥下訓練していた時からあったのだけれど、少し前から記録として嚙んだ時の写真を残し始めた。
もっと早く残しておけばよかったのだがそこまで頭が回らなかったのもある。
近年就寝時に色々と幼少の記憶、これからの事と脳裏を様々なことが巡る、
先ずは今できることと思ってはいるのだが、思考はそうでは思っていても実際はそうではないものだ。
なにはともあれこの「嚙み」を今は何とかしなくては、2,3ヶ月に一回のペースで嚙んでしまうのはたまったもんじゃない。
もうすぐ倒れて5年、もう5年、まだ5年なのかもしれない、僕も半世紀以上生きてきて色々と思うことが多いけれどこれからの事がリハビリばかりになってもダメだと思っている。
口腔に関しては「嚙み合わせ」のこともあるけどそれはまた。
まずは歩行に呼吸、そして今回も如実に思ったこの嚙みを改善していかなければこれからのライフワークがいいものにならないだろう。
より良い生活が送れる様に・・・。
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