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顎(あぎと)の巨人ではなくて純粋に「あご」の話。
脳幹出血に伴い様々な後遺症が出てるけど、身体能力低下なものの一つに嚥下障害がある。
一応クリニック的にはそこは卒業となっているけど、嚥下に関してはそれでもグビグビとはいかないし、「むせる」のも前ほど頻繫ではないにしろあるのはある。

でも今回は主に嚥下ではなく顎の話。

倒れる前は赤身のブロックとか大好きだった僕、

昔は良くブロック肉食べたものだ


でも今回の後遺症により最初は気管切開までして鼻から流動食だったし、倒れてしばらくは固形物などは厳禁、徐々にペースト状になっていき固形物になっていった。

この時はツラかった

まだ入院している時の4ヶ月くらいは気管切開してたから声も出ないし何よりも嚥下機能が著しく低かったからホント苦労した。


そして食事の内容もペースト状から柔らかいモノが多くて味気なかった(美味しくいただいたが)。

退院して自宅でもトロミ剤が無くなり、「むせ」はするけど、ゴクゴクと飲むことは厳禁でもコーラやノンアルコール飲料くらいは180mlくらいはたしなめるようになった。



食事の方は普通?に摂れるようにはなった、シリアルとかはパサパサしてるからちょっと苦手っポイかな?。

今はほとんど普通の食事をこなしている訳だがやはりお肉のチョット厚みのある切身とか弾力的なものは苦手だ。
焼肉とか・・・、ホント昔のように食べたい気はあるけど。

顎の力がだいぶ失われているようだ。
よくある焼肉の切身サイズが嚙み切れない。
食べたいのに食べれないの辛いな~。
これにより入院時以来魚介系、もしくは加工品(ハンバーグやソーセージ)が好みに変わっていく。

噛む力が無いのこれだけ趣向が変わるのって凄い!、でも食べたい気持ちはあるんだけど嚙めないのがわかってるから自ずと遠ざかる。
今、一番良いのはエビ関係とかだろうか、比較的柔らかい食材を選んでるような・・・。
夏に家族で中華料理を食べに行った時も柔らかそうなものをえらんでいたような。

嚙み応えのある食品を食べていかないといけないんだろな?、グミとか?。これから自分も年齢を重ねていくわけだから色々と考えが脳裏を駆け巡る、それこそメメントモリである。
もう少し色々と知りたいこともあるから、健常だった頃に少しでも近くなりたいものである。
さしずめ顎の力補強にはどんな事がいいのか調べていこう、入院時はガムとかガーゼにくるんで嚙んだりしてたけどあんなのかな?。
もうそこは脱していると思いたい。

そんなある日、意を決してキッチンのコンロ前に立ってフライパンで肉を焼いてみた。
ラムの切身だった・・・、好きなんだ、家族は嫌がるけど。
切り身を焼くだけ、塩コショウ降るだけ、フライパンをかえすなんてありえないけど、調理とはとても言えないな。
当然フライパンを洗ってもらわないといけないんだけれども。

翌日も調子に乗って好きな赤身ブロック肉、コロコロ転がして焼き目をいれる。

杖無しで立ってる、まぁ倒れても背中の方には冷蔵庫あるし。
結構踏ん張っている、右手にはお箸握ってるからコンロ前を持つこともしっかりとはできない。
入院時はリハビリルームにモデルルームがあって調理のデモンストレーションとか出来たけど、そこまで出来る状態じゃなかったっけ。
モデルルームの中を移動するのが精一杯だった・・・。
それを思えばここまで来たのに4年以上の歳月を要したのか。
まだまだ動作がおぼつかない所が多々あるが。
火傷しないようにしないと・・・危なそうだ、フライパンの淵でジュッといきそうだ。
今度は焼いた後のフライパンを洗うのが目標かな?。
それにしても赤身ブロック肉はいい、顎の力を養うのにぴったりだ、赤身肉に関しては色々とあるみたいだけど。
これで顎の力がまた復活してくれればいいけど。
少しずつでも倒れる前の状態を取り戻したいものだ。

どこまで顎の力が取り戻せるかこれからも頑張っていかなくっちゃ。

今のこの状態はクリニックにSTで月1通ってても、そこではわからないだろうなと。

この状態の把握は同居者とかでないとわからないと思う。





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