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ロジカル資料作成タイプ診断

概要

いろいろなビジネスパーソンと一緒に仕事をしてきましたが、資料をたくさん作っている人ほど分かりやすい資料を作ることができます。

たとえば、パワーポイント資料の作成経験が少ない人は、読み手が資料からどんな理解をしてくれるのか想像できません。その結果、自身の脳内補完を前提とした、独りよがりの資料ばかりを作ります。しかし、そうした資料を作り続けるうちに、相手の理解を引き出すための工夫をするようになり、その経験を積み重ねることで、分かりやすい資料を素早く作れるようになります。

資料作成は英語学習に似た面があります。それは「やればやるほど確実に上達する」という事実です。資料をたくさん作る人ほど、経験値が蓄積されて良質の資料を作れるようになります。

「学問に王道なし」という言葉の通り、資料作成を究めようとするなら、日々の積み重ねは欠かせません。しかし、手探りで経験を積むのではなく、資料作成のプロフェッショナルが気にしているノウハウを重点的に学ぶことで、効率的に資料作成スキルを向上させることはできます。この早道を私は「資料作成の王道」と呼んでいます。

それは、相手を納得させるだけの説得力を持ったコンテンツを「考える力」、より短い時間で相手の理解を引き出すようにコンテンツを「魅せる力」に直結するノウハウであり、問題解決の取り組みを推進するのに欠かせません。

資料作成タイプを診断

資料作成の方法を効率的に知るために、まずは自分の資料作成タイプと度合を確認してみましょう。以下に示す資料作成レベル診断チェックリストの質問について、あなたの資料作成スタイルに近いと感じたものにチェックをしてください。

22個ある質問にすべて回答し終えたら、回答スライドを使って自身の得点を確かめてみて下さい。質問の意味が分からない場合はNoと見なしましょう。

チェックをつけた質問項目は「チェック:有」としてカウントします。合計点を集計して右側の「考える力」と「魅せる力」に入力したら、以下に示す4象限図に得点をあてはめて自分の資料作成タイプを識別してみてください。

それぞれのタイプは以下の解説を確認してください。

①箇条書き一辺倒タイプ

このタイプに当てはまる人は、資料作成の手間をできるだけ減らしたいと考えているはずです。
文章主体で説明する資料を作ることが多く、相手が分かりにくいと感じたとしても、その場でしゃべってフォローすればよいと考える傾向にあります。

②タテヨコ整理タイプ

このタイプに当てはまる人は、文章主体の説明であっても、縦軸と横軸を整理して表形式でまとめれば、相手に説明しやすくなると考えているはずです。
図を使った方が説明が早いかもしれませんが、それを作る手間を考えると、表に書かれた内容を口頭で補足しながら説明した方が効率的だと考える傾向にあります。

③イメージ共有タイプ

このタイプに当てはまる人は、言いたいことを文章にするよりも図で表した方が手っ取り早いと考えているはずです。
臨機応変に相手とやり取りできるよう、図やグラフを用いながら、そのときの状況から最適なメッセージを都度考える傾向にあります。

④メッセージ図解タイプ

このタイプに当てはまる人は、見ただけで内容を理解できるレベルの資料を作るべきだと考えているはずです。
文章に加えて、それを図で解説する資料を作るのは手間が掛かるかもしれませんが、すばやく相手の理解を得るためにはそれほどの手間をかける価値があると考える傾向にあります。

各タイプが資料作成しがちなスライド例
4タイプが同じお題でスライドを作成したらどんな違いが出るか、その典型例を作ってみました。各タイプの傾向がそれぞれ分かってもらえると思います。

資料作成タイプごとのスライド例

参考書籍

この資料作成タイプ診断は、『外資系コンサルが実践する資料作成の基本』(日本能率協会マネジメントセンター)で詳しく解説しています。外資系コンサルで長らく実践している資料作成のノウハウを70個に集約していますので、手早くコンサルの資料作成スキルを身につけたい方に向いています。よろしければご覧ください。

ファイルのダウンロード

この記事のスライドはパワーポイント形式で作成してあります。パスワードを設定してありますので、知りたい方はTwitter( https://twitter.com/juntoku_y )のDMまでご連絡ください。
※『ロジカルシンキングの資料作成術』の別の記事ですでにファイルをダウンロードしたことがある方は、その時にお伝えしたパスワードで開けます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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