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出会いと誕生(KFK-26)

 私が中学2年生の夏位だったと思う。母の妊娠が発覚した。相手は黒木のおじさんだ。
 母は黒木のおじさんと付き合ってから、浮気はしてないようだった。

 私と妹には、色々決まってから発表された。子供が出来たこと、引越すこと、そして入籍すること。

 今までは、家族3人で暮らすに充分な部屋だったけど、黒木のおじさん加入して子供も荷物も増えるから引越しという流れになった。
 入籍は母と揉めたようだ。母はあまり乗り気でない。子供はおろすとか言ってた覚えがある。
 黒木のおじさんが、懇願して拝み倒して、仕方なく入籍したそうだ。
『俺の子供を産んでくれ』と言われたそうだ。
 母はまんざらでも無い様子だった。

 それからは、流れるように引越しをした。間取りが増えるかと思ったら、変化が無かった。但し各部屋の間取りはそれぞれ広くなった。居室は、いわゆるLDK的な広さだった。

 入籍も滞りなく行われた(ようだ)
その後、黒木のおじさんの親族と食事をしたり年末に黒木家の実家へ挨拶に行った。

 親戚の人達は、あっけらかんとしてサバサバしていた。今までお付き合いのあった親戚とは毛色が違う感じがした。
 それぞれ私や妹には優しく接してくれた(サバサバと)

 義理の従姉妹と顔合わせもした。妹より少し年下の、あどけない女の子だった。親である義理の伯母もサバサバしたシングルマザーをしていた。

 そして、一通りの行事が過ぎた翌年、弟が産まれた。


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