兄への憧れ

私には兄がいる。

兄は中学校時代不登校が続き、

相談室と呼ばれる所へ通って行き、

第一志望の高校を落ち、

通信制の高校へ通い卒業証書を貰い

バイクの免許を取り

バイトをし

今はもう就職した。

私とは正反対だ。

私も中学校時代不登校が続いて

相談室へ通い

定時制へ行ったものの

体と心ともに辛くなり

統合失調症を発症し辞めた。

父親には

金返せ

と言われた。

言い返せなかった。

普段、私は兄と普通に会話したり

喧嘩をしたり。

昔はよく大喧嘩して殴り合い蹴り合いを

何回も何回もしたもんだが…。

私は正直兄に憧れている。

と、同時に心配もしている。

兄は悩みなんて無いように思える。

いつも優しくて

笑っていて

時には喧嘩したり嫌な顔をされたもんだが

無理をしてうつ病等にならないだろうか…と。

兄は良い奴なのだ。

人望もあるし金銭的余裕もある。

私は何日も前パニックになっていた時

過呼吸になり泣きながら

どうして私は兄みたいになれなかったんだろう
兄みたいになりたかった
どうして
兄はあんなに偉いのに

と何回も言った。

同じ家庭環境で育った筈なのに

兄はグレないし悪い事は絶対にしない。

そしてこの前知った事だが

兄は私の事を心配している様だった。

私は自宅にいる時、

お腹が空かなくて

ゴミ溜めの様な部屋に閉じ籠もり

飲み物だけを飲んで人生に絶望しながら

じわじわと生きていた。

そんな私を兄は

あいつどうしたの?
飯食わないの

他には

あいつなんか変じゃない?
なんかあったの?

と言っていたらしい。

こんな、こんな自分を、兄は心配していた。

この記事を書いている途中でも

思い出して泣きそうになっている。

兄は大丈夫だろうか。

一人で何か背負ってないだろうか。

精神疾患を患わないだろうか。

兄は優しいから

親が大喧嘩して大変な事態になった時も

泣いて兄に抱きつく私を

受け止めてくれた。

優しいから、心配だ。

兄にその事はハッキリと言った事はないが

兄みたいになりたかった。

以上。


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