Xで書いた妄想物語26

12/18
「おい、僕はやめたぞ」
「なにが」
「Xにフィクションを載せない、こんな漫才も二度とやらない、くだらん小噺のせいで濡れ衣を着せられてSNSを凍結されるのは二度と御免だと思ってこの2ヶ月間全てのフィクションをやめていたのだが……僕はそれをやめる」
「つまり?」
「このクソみたいなやりとりをいまから投稿するということだ」
「おい、手が震えているぞ」
「当然だろう。3000件以上ある毒にも薬にもならない無難なポストのなかの、たった1つの架空のあらすじで、営業ツールを丸ごと失ったんだ。吹けば飛ぶような零細作家の僕にとっては、まさに地獄の3週間だった。あんな思いをするくらいなら二度とこんな漫才は載せず、無難に食った菓子だけ上げていればいいと……思っていたのに……」
「ははは。おれは早晩こうなると思っていたよ。お前が小噺を辞められるわけがない」
「いいな? 押すぞ?」
「いいさ。野垂れ死ぬときは見届けてやる」

〈すべてをポスト〉

12/29
妙な夢を見ました

じゅんすたは自我があるというよりは、視点人物として見てる感じです。
誰かと旅をして回っている風で、ウルトラマンのカネゴンみたいな形で一つ目の人々のが暮らす集落に行き着きます。
人々はおとなしい性格なのか、村人全員出てきたものの、一定の距離を保ったまま戸惑った様子でじっとこちらを見ています。
こちらの連れ合いが、危害を加えるつもりはなく、あなたたちと親しくなって、少し生活を見せてほしいだけだと伝えると、村人たちはほっとした様子(表情がなく声も出さないので様子だけ)。
ただ、その中にひとりだけ人間がいて、すごく愛想がよくてニコニコしてるんだけど、笑顔のまま「あなたたちにとっては研究のつもりかもしれませんが、こちらにとってもあなたたちは研究対象であることもお忘れなく」と微笑んで去っていきました。

村の中を散策していると、少年がふたりいて、人間と、妖怪ウォッチのコマさんみたいなぽやんとしてどんくさそうな子がいました。
ふたりはいつも一緒で、どんくさいコマさんみたいな子がいつも転んだりわたわたして泣きそうになるたび、少年のほうが「俺がついてるから大丈夫だよ」と言って助けたりなぐさめたりしてるんだけど、端から見ていたらなんか違和感があって、最初は少年が過剰に世話焼きでなんでもやってあげちゃうことでコマさんに執着しているように見えていた。
しかしよく観察しているうちに、実は、コマさんが見舞われる小さな不運が全て、コマさん自身が少年に見えないようにわざとドジを踏み、少年に泣きついていることに気づきます。
ピュアそうで打算なんかひとつもなさそうなぽわっとした子なのに、異常な執着を見せていることに気づき、コマさんのそれが全て自作自演であることを少年に伝えるべきか少し悩む。
共依存状態で歪んではいるが、ふたりともその関係性で生きていて幸せなら伝えないほうがいいか……?

とか考えてるところで目が覚めました。

2/17

ときどき思うのだ。
それしか知らなくて、それしかできなかったからこそ一途にできたあの時代に、もう戻ることはできないのだと。
優れた方法論から得た無限大の可能性と引き換えに、失われたものもある。
みずみずしさ。あるいは、感性のみで殴っていくこと。

(#ふいに降りてくる冒頭をあげてみる というハッシュタグに乗ったやつ)

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