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第166回『うちのスタンスが決まった夜』#122

このマガジンは私が配信しているポッドキャスト『患者のホンネ』の今週の内容を文章にしたものを掲載しています。

とはいっても、一語一句文字起こししているわけではありません。
話しているとエキサイトして、ハシタナイ言葉も使ってしまうのでここでは少し整理して、テーマをわかりやすくお伝えしたいと思っています。

音声が良い人はポッドキャストで『患者のホンネ』を検索してくださいね。
今回は3分程度の収録です。

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三年前、腕の手術の時、両親と夫が付き添ってくれました。
手術って毎回、全身麻酔だし、慣れるってことはないんですよね。
平静を装いながらも、脈拍はかなり高かったと思います。

夜になって、面会時間が終わり、家族は「明日頑張ろうね!」ってホテルに帰っていきました。
私は食事や飲み物の制限が始まり、ベッドでつぎの朝の手術を待つだけの時間になりました。

しばらくしてスマホにメールが届いたので見てみると、夫から“前夜祭、やってまーす!”って、両親と夫ですごい笑顔でグラスを持って乾杯してる写真が届きました。
それから次から次に、岡山の名物料理の写真が届いて。
わたし、病室で大笑いしてしまって。
もう~、めっちゃ岡山の夜をたのしんでるやん!って。

で、すごく、ホッとしたんです。
“あ~、わたしまたこの輪に戻っていけるんだ~”って実感できたんです。
そしたら、手術の不安が吹き飛んでぐっすり眠れたんです。

そのとき、うちはこのスタンスでいこう!って決めました。
誰かが大変な時に、一緒に泣いたり、一緒に不安になったりする気持ちを押し殺して、握りつぶして、うそでも “大丈夫よ!あなたが大変な時は元気な私が支えるよ!”って表現できる強さを持ちたいと思いました。
そうやって、自分が所属している集合体や社会を支えていきたいと思いました。

あの時、家族がしてくれたように、今度はわたしがだれかに力を回していけるように元気でいたいと思います。
だから今日もしっかり食べて、しっかり寝ます。

サポート!?有難いです。 あなたに100倍良いことありますよう、全力で祈ります。 いつか実家でお店を出す資金にします!