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サッカーのことを知りたいアヤゴクラスタのためのサッカー紹介


推しへの愛は山よりも高く海よりも深いのです。皆様ごきげんよう。日々推しへの愛を自他共に痛感しておりますが、中でも綾野さんファンの熱量には学ぶことが多うございます。近頃私のTLには「サッカーに興味持った」などの素敵な初心者の皆々様のツイートがどこからともなく流れて参ります。僥倖という他ありません。好きなものを人が好きと言う幸せ。好きを深掘りしてくださる幸せ。尊いね。

なんかもう居ても立っても居られなくなりまして、サッカーに興味を持ってくれたみんなたちにサッカーのことをお話しすべくこの記事を書くことにいたしました。書いてる人はただサッカーが好きなだけの圧倒的素人ですが、世界で最も競技人口の多いサッカーは大半の人が非プロ!!! という意味ではみんな素人なので気にせず一人の愛好者として喋ります。
今まで興味なかったけどボールを蹴る剛さんが見た〜い! という方向けの記事です。
あともしかしたら唐突にクラブのレジェンドと対談し始めた中務さんのファン向けにもなるかもしれない。



サッカーとは

実はサッカーをサッカーと呼んでいるのは日本とアメリカくらいのもんで、語源はassociation
大半の国ではfootballもしくはその現地語訳で呼ばれます。
発祥国はイギリスということで、古くは村と村が総出で対決した100人対100人なんて大規模なものもあったそうな。
殴る蹴る奪う何でもありの野蛮なスポーツだったため度々教会に禁止されたとも言われています。
基本的には手を使ってはいけないスポーツであり、どこまでが手? 肩は? 胸鎖乳突筋は? とギリギリを攻めたくなりますが、とりあえず審判がアカンと言ったらアカンらしいです。
相手のゴールラインを割ったら1点。遠くからでも近くからでも1点。頭でも足でも1点。追加点ルールはありません。
試合時間は前後半の45分ずつ90分、プラス審判の判断で適宜追加時間あり(選手交代や接触、ケガ、反則処理などで試合が止まった間も時計は進んでいるため)。選手交代枠は通常3枠ほどです。チャリティーマッチなどは何でもありなので一度引いた選手も出てきたりしますが、基本的にはバスケ等とは違い退いた選手は出ません。この交替のカードを切れるのは監督の判断なので、監督には流れを読みながら瞬時に動くスキルが求められます。だからよくピッチのすぐそばに仁王立ちしている。
ボールがラインを割ってピッチの外に出たら、最後に触ったチーム「じゃない方」にボールの所有権が移ります。サイドラインを割った場合はスローイン、エンドラインを割った場合は味方だとコーナーキック(四隅から蹴るやつ)、敵だとゴールキック(ゴールキーパーが蹴るやつ)で試合再開。あとオフサイドと……もうこのへんは文字で見るよか実際の試合見てもらったほうがわかりやすいですね。1試合の中で何度も機会があるので、条件付けもしやすいと思います。

日本はずっと野球が土壌的にすごく強くて、スポーツエリートの男の子はみんな野球をやっていたような国なんですが、自分が生まれた時代にプロリーグが開幕したこともあって同世代の子は半々くらいでサッカーをやっていました(もっともうちの地元はなんかおかしかったので一軍の子たちがせっせとハンドボールをやっていました)。
そういうわけでプロリーグの歴史は他国に比べてやや浅いですが、1998年大会以降ずっとW杯本戦に駒を進めており、国内での盛り上がりようは見ての通りです。
ちなみにFIFAランクという総合順位付けがあるのですが、2022年3月31日段階で世界23位というかんじです。1位はブラジル。このランキングは対外成績やその他諸々の要素によって定期的に変動します。

サッカーを見てみよう

チケットを買って見るタイプのサッカーの試合には大きく分けて2種類あります。即ち代表戦とリーグ戦。
多分人目に触れる機会が多いのは地上波でテレビ中継をしている代表戦だと思うんですが、よ〜し試合見に行くか〜と思い立って気軽に見に行けるのはリーグ戦です。
よく勘違いされることとして、代表は代表で技術の高い人が集まってるからその分レベルの高い試合が見られるに違いない、クラブチームはそのレベルに届いてないからレベルが低いなどという明らかな誤謬を目にするのですが、これはハッキリ言って間違いです。いやいや、こんだけ競技人口多いスポーツでプロになっとる時点でレベルが低いとかありえんから、つうかそんなん素人のお前が見抜けるわけないやろなめとんのか、と喧嘩になりかねないので要注意。ただオールスターで各チームの好きな選手選抜〜みたいな楽しみ方が出来てHAPPYなのは確か。
自分は代表がきっかけでしたし、代表を切り口に選手に興味を持ってクラブチームを見るようになったので、代表戦はよほど過密日程にならない限り基本的には普通に応援しています。あと地上波で試合見れんのありがたいじゃん普通に。
ただサカオタ的に供給が安定してるのは間違いなくチームなので、誰かたとえば代表選手で推しができたり、気になった選手がいたりしたら代表だけ追っかけるのは惜しいし結構危険です。まあなんせ代表は「代表」、次も選ばれる確証などどこにもない世界なのである…
オールドルーキー綾野さんは記事読んでるとJ3までいって引退したっぽいので、そういう意味でもチームを追う方が真に迫る感じになるかもしれません。

Jリーグの試合は基本土曜日にJ1(1部リーグ)の公式戦をやっています。ゴールデンウィークや夏休みには平日、祝日開催のこともありますが、基本的にはお休みの日の昼間にやってることが多いです。ナイターもあります。
J2(2部リーグ)やJ3(3部リーグ)は日曜開催が多いですね。J2はチームが多いので消化のため水曜日とかに試合することもあります。
リーグはもちろん勝敗結果と通年成績によって優勝、アジア大会進出、降格、入れ替わりがありますので、30〜40試合くらいあるんですが落としてもいい試合などただのひとつもありません。優勝争いするチームも降格争いするチームもそれぞれのドラマがあります。立ち上がりをミスるとどんな名門でも開幕5連敗で最下位、1ヶ月勝ちなしなどの憂き目をみることもあります。このへんに熱を入れ始めたら色んな意味で大概戻れなくなっています(わたしのことです)。
お分かりかと思いますが、このリーグ戦が週に1〜2試合ある中で練習をし、取材に応え、ミーティングをし、さらに選手によっては代表の試合に合流したり(さすがに遠征を伴う場合はリーグ戦のメンバーを外れることも多い)、テレビに出演したりするわけです。推しが代表に選ばれると嬉しいが多忙すぎて心配…チームに支障出なければいいけど…という発想になっていきがちなのもご理解いただけたかもしれません。
さらに! 日本には天皇杯、ルヴァン杯(むかしナビスコカップって言うてたやつですね)というトーナメント戦も存在し、リーグと同時並行で試合日程が進んでいきます。結構カツカツ。現役選手してると暇なときなんて一瞬もないんじゃないのという気持ちに。EXILEと自分のユニット兼任しとるメンバーを見るときの私の気持ちは代表とクラブチームを兼任する選手を見るときと似たような心境に至ります。体を大事に休んでほしい! でもたくさん見られて嬉しい! 複雑なファン心。

逆に言うと試合が見たい! サッカーどんなものか見てみたい! と思ったときに見れる試合は意外と多いです。まずは日本サッカー協会の公式サイト、Jリーグの公式サイトなどを見てみてください。よほどでなければチケット売り切れ続出! とかにはなってないと思う。クラブ公式やコンビニの端末なんかから入手できますし、試合当日の現地でも買えます。

JFA|公益財団法人日本サッカー協会

【公式】Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)


サッカーの楽しみ方

この記事を読んでる人は女性が多いんじゃないかとなんとなく思っているんですが、これは本当に今までの歴史とか伝統とか風潮がそうさせてきたと思うんだけど、サッカーは圧倒的に「男の子の趣味」であり続けてきたモノという側面があります。それは否定できませんしずっと内側にいたからわかるんですが、ただひとつ言えるのは「いやいや、結構ファン女性は昔からいるんですよ、ただ声でかいファンも競技者も業界人もみんな男性が目立つだけなんですよ」という事実。特に自分が沼落ちした2002年前後はもっと男女の垣根を超えて盛り上がっていた気がします。ベッカムフィーバーは鮮烈でしたし(ベッカム氏は最近ご子息が結婚されたそうです。おめでとう!) あの時代の日本代表ならスタメン言えるというご婦人方も珍しくないのでは。
なのでサッカー見に行って、選手応援して、勝敗に一喜一憂して、戦術分析して、スタジアムグルメ食って、ファン仲間とうまい酒飲んで…という楽しみ方に男女の垣根は設けるべきではないし、なんなら全然その場にいますのでお声掛けを…コワクナイヨ…という気持ちです。とか言いながら自分は何をとち狂ったか土曜日に仕事がある職種を選んでしまったクソ馬鹿野郎なので、何度もTwitterで嘆いている通りここ2年ほど地元チームの試合に行けていません。なんでや。選手がコラボしてる酒ばっかり買ってる場合やないで。深刻に転職したいです。人間関係以外は最悪の職場なので早く辞めたい。

それはそうとして、サッカーの試合は野球に比べて緩急が効いてなくてだれる、わかりにくい、落ち着きのない自分には点を取らずにグズグズ90分経過する状況が耐えきれないとかいう話も聞かないではありません。まあ〜たしかに? 攻撃と守備が分かれているターン制の競技ではないので、着目点がないと退屈かもしれんね……しかし逆に着目点をなんぼでも作れるという強みがあるので、落ち着きのない人ほどサッカーを見てほしいですね。なんせ1チーム11人で2チーム22人、監督やスタッフや主審副審を入れたら30人以上の悲喜交々がフィールド上に同時展開されてるわけでしょ。そんなんどこもかしこもドラマですよ。ボール際だけじゃないんですよ。カメラは確かにボールを追いますが、そのボールがどう繋がるか、どう繋ごうとする相手の攻撃の芽を摘んでいるかがサッカーの一番楽しいところなわけです。ボールを運ぶ、繋ぐ、居てほしいところに味方を居させる、そこに入るであろうパスコースを切る、奪う。この戦術のドラマ、カタルシスでしかない。リアルタイムでひりつくようにアツい。そしてそれを実現する高度な個人の技術と集団の連携。さらにアツい。一粒で二度美味しい。めちゃめちゃ頭使う。サッカーの試合見た後は外国語のオンライン授業後並みにお腹が空く。ありがとうスタジアムグルメ。
とにかくそういうわけでサッカーは90分なんもないのではなく、実は90分見るところばかりで忙しい。劇的な試合は緩慢に見えてもきちんと序盤からその種が撒かれているし(もちろんリアルタイムでは見落とすし気付かない。素人はそんなにすごくない)、攻めあぐねる試合であるほどに拮抗が味わい深く印象に強く残ることもある。大量得点、大勝が全てではない。1-0でも7-1でも勝ちは勝ち、負けは負け。たまにグループリーグとかでは得失点差がものを言うが。
(とはいえミネイロンの悲劇は今見返しても酷い。「花束みたいな恋をした」でも言及ありがとうございました)

サッカーはスタジアムに行けばなんとなくすごく楽しい。チームの歌を歌ったり、飛び跳ねたりタオルを回したり。今はコールやチャントはご法度だと思うが、ライブに行くのが楽しい人は同じくらいサッカーの試合も楽しめるでしょう。ライブやコンサート、映画と違うのは楽しみ方を自分で見つける要素が非常に多いということです。なんとなくの一体感の楽しさから、着目点を見つけてそこが気になり始めたときの楽しさと言ったらない。さっきからあの9番めちゃめちゃ惜しいなあ、なんかゴール決めてくれそう。そういう気持ちで足跡を追い始めて5分、美しい軌道でゴールネットが揺れたとき、それはもはや天運にまであなたのサポーター入りを規定されているようなものです。チームを応援するのも個人を推すのもどちらもすごくたのしい。なんやかんやで10年某クラブのサポをやってしまっている人間としては、推しがクラブのこと大好きすぎて一向に出ていかないどころか、キャプテンマークまで巻き始めたときなんてお前とクラブを一生応援するよ…の気持ちでした。かけらも縁もゆかりもないのにな。国内だったら所在地に移住してたわ。国外でよかったわ。もうこれ以上人生踏み外したくありません。

まとめるとサッカーは試合そのものもめっちゃ楽しいですし、応援する、現地に足を運ぶという営みもめっちゃ楽しいです。今くらいの時期が一番いい時期なので、もし良ければお近くのスタジアムに足を運んでみては。なんとなく贔屓が決まると楽しくなると思います。大元の推しに対する解像度も上がるよ。

最後に自分の話

これ書いてる人はまったくサッカーの競技経験ないんですが、そんな調子でゆるーく20年ほどサッカーオタクをしています。推し国はドイツ、クラブは🐝のところです。キャプテンのSNS投稿を翻訳通さずに読みたくてドイツ語始めました。まだまだB2なので生きてる間にC2目指したいですね。
高校生の頃はなぜか某県の🐻のチームに入れ込んでいましたが、🐝にどハマりしてからはずっとブンデスリーガばかり見ています。あとポルディが日本にいる頃に🐮のチームに手を出して結局今は何故かCMがんがん打ってるギンパックをたくさん買っています。うまいです。近かったので雉と🌸のチームもよく見ていました。
最近はハーランドがシティに移籍しちゃって寂しくなるなあと思っています。いろんな友達にプレミアリーグを勧められながらいまだにちゃんと履修できていません。プレミアどこから見るべきかなあ。シティさん手出すか…? でも圧倒的に好きなサッカーしてるのは何も考えなくてもリヴァプールですね。肩入れし始めると冷静に見られないので敢えて距離を取ってる感じです。そういう感じのいわゆる海外厨です。沼落ちが怖い。多分時間の問題です。

さてそろそろこの記事を書き終わるんですが、なんと書きながら気付きましたが今日は5/15、Jリーグの日ですね。29年前の今日Jリーグが開幕したわけです。歴史を感じる。
まずはクラスタの皆様の何らかのお手伝いが出来れば光栄です。ということで日曜劇場「オールドルーキー」、今夏放映予定。よろしくお願いします。


頂いたサポートは映画、文学、芸能、またはそれに類する業界に正規の手法で支払います。より良い未来を、クリエイターの幸福を、未だ見ぬ素敵な作品を祈って。