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バラエティやCMに感想文を書きたくなるくらい綾野剛が素敵だった

※どういうことやねん。

↑こちらで何度か言及しているように、2月中出演作をベタベタと追っかけ回して今なお完走できてないマンです。こんにちは。


本邦には綾野さんがいなかったら成立してなかったフィクションめっちゃ多いんだな! 改めてその重要性に気付かされました。途中から作品を数えるのをやめました。これだけ出演し続けてもまだ表現を追求するその姿勢たるや。まさに求道者。背中を追えることを幸せにすら思います。私は黙ってその背を見送る……ちなみに今は「フランケンシュタインの恋」を見ています。言葉の拙い、でも拙いなりに一生懸命伝えようとする柔らかい雰囲気が不思議に合致する。穏やかな役も激しい役もこんなに合うもんか。何。やっぱ神的なアレ?

で、今回なんですが、フォロワーさんが教えてくれたhulu配信の「笑ってコラえて」、Paravi配信の「モニタリング」等で垣間見れた姿がめちゃくちゃ良かったので、良かった……という気持ちを散逸させないよう書くことにしました。
良かったです。(語彙力)
一応自分も15年かそこら文書きをしてるはずなんですが、なんか最近綾野さんが尊すぎて言語能力が著しく衰退してる気がするんですよね。好きでしかない。相反する複雑な葛藤を覚える暇がないというか。この人ここがいいけどこういうとこ残念だよねみたいな穿った見方をする気になれないというか。とにかくマジでなんかもうほんとカッケーーーっていう田舎のヤンキーみたいなリアクションしか出来ない。
綾野さんのことは知ったら好きになるしかないってかつて言ったんだけど、垣間見れる発言の端々に人間性って出るじゃないですか。めちゃくちゃ良い人なんですよね。よくなんか、有名人のいい人エピソードなんて多少盛ってるし、お前その人の何を知ってるんだよってなりがちなんだけど、「他者から愛されることを前提としていない」「でも他人の愛に対して鈍感ではない」「なんどでも惜しまず感謝を口にする」っていう時点で素晴らしさがカンストしてんじゃん。素晴らしいしかないよ! という、仮にその点だけ見たとしても既に十分すぎるくらい信用に足るというか、いやもうどんな賛辞を並べても彼という人間の出来すぎた格好良さの前には蛇足であって筆舌に尽くし難いってわけ、と説明する相手もいないので虚空に壁打ちしてnoteを書いています。同好の士に届くといいし、あわよくば「そんなに言うなら作品見てみようかな…」というフォロワーの反応を期待したい。損はさせない、まずは「ヤクザと家族」を見てくれ。私と一緒に沼、いや海に沈んでくれ。
名演です。

・運動神経がいいから弓がひける

モニタリングの企画でアーチェリーに挑戦して、その成功に応じて一般の方が夢を叶えるみたいな企画があったんですが、ポイントは成功したことでも人々の夢が叶ったことでもなく、その合間に必ずやりとりを挟んで感謝を伝える丁寧な態度、真摯な姿勢にあると思われます。癒し〜〜〜! 応援しながら好きすぎて泣いちゃうガチファンのお兄さんを前に、同じくらい感激していた姿は眩しくて堪らんかった。
はじめは応援される、好意をぶつけられることは綾野さんほどの人気者になっても有難いもんなんだな〜と思ってたんですが、途中から「これはこの人の性格だな…」と思い至りました。人の応援や反応をノイズにしないというか、プラスもマイナスも結構見る方なんじゃないでしょうか。けっこう随所で「共演者キラーって言われるけど共演者と付き合ったことない」って明言してるのも(本来はこんなこと本人に言わせるもんじゃないが…)人前でキッパリ否定しても自分の仕事に差し障りがないって自信があるからで、好意を寄せられたら好意でもって返す、そういう筋の通った一本気を感じることが多いです。アーチェリー企画はそんな精神力、胆力の強さを強く感じましたし、サービス精神の充足をひしひしと感じました。そう、サービス精神がある。人前に出る仕事、そういう要素は絶対必要だろうけど、その行き届かせ方がすごい。社交辞令でもじゅうぶん人が納得するところに、もうひと推しの熱を込める。そういうアツさが好きだな……好きだ……と深夜にハイボールを飲みながら配信見ていて涙腺が緩みました。時々自分がどの目線で綾野さんを応援してるのかわからなくなります。親戚か?
まあもちろんそのサービス精神を持ってる人は世の中に探してみればたくさんいるんだけど、加えてさらにすごいのは本当に何かを成し遂げるとこなんですよね。運動神経がいい。身体能力が高い。褒めるときの語彙がアスリート褒めるときと一緒なんですけど大丈夫ですかね? 弓引くのって難しいからさ…的絞るとこ、弦をひくとこ、矢を持つとこ、全部に適切な力が必要だし普通に難しいのに、全部達成したのはさすがでした。あれは好きになるわ。なんでもできる人は好きになってしまう。理屈じゃない。

どっかで弓引くシーンが見たいんで単発でいいから源平合戦もののドラマとか出てほしい。もしくはいつかの大河で徳川慶喜役をやってほしい(なんで大河の慶喜にはいつも弓引くシーンがあるの? 絵的に美味いから?)


・大人だから若人を応援できる

綾野さんに対して、さしてファン歴もないけどひとつ断言できることがあって、確実に年下可愛がるの好きだよな…という。
多分男女問わずそうで、あんまり若い女性タレントに絡んでいくのは遠慮してる(ように見える)けど、本来的には下の子を可愛がりたくてウズウズしてるのではないかと。小宮山莉渚ちゃんくらい歳が離れてると却って遠慮なく可愛い可愛い出来るのか、尾野真千子さんと2人で可愛がってたのが可愛かった。誰かを可愛がる推しは可愛い。これテストに出ます。真理です。
男性若手タレントにはそのぶん容赦ないよね! 接点持ったら可愛がられるくらいの勢い。菅田将暉がギター買ってもらった逸話めちゃくちゃ好き。渡邊圭祐の手や顔をベタ褒めするオーコメ、これ聞いていいのかと正直戸惑った。中村倫也のことを公衆の面前で口説くのやめてもらっていいですか。外堀埋めてるよね。ありがとう。
こんな調子で成人式企画とか女子大生たちをマイフェアレディするレンタルお兄さん3時間とかやっちゃう感じなので、元の優しさとか気遣いとかは勿論なんだけど、「ひとりの大人として若人に見せる背中」をすごく意識してるんだろうな…と感動してしまった。見られる仕事の故か、ご本人の美意識のようなものかはわからないけど、見え方を意識して動ける人ってそんなに多くはないと思う。自己実現を高いレベルで達成した末に、人の視座にまで高い意識を働かせるようになれるというか。人の目線ばかり気にする、というと悪いことのように受け取られがちなんですが、他ならぬ己をぶらさずに保持することでまずは高い目標達成を成し遂げ、その上で他者の羨望も憧憬も期待も受け止める、夢を見せる、そんな大人の姿を若人に見せるっていう、実現できたら理想的だわみたいなことを実現しちゃってる人いたわっていう。そこがすごいと思った。大人でも自分が生きるのが精一杯みたいな人多いけど、それは決して悪いことではないんだけど、本来きっと大人ってもっと若い人に背中見せなきゃダメだよな、こういう大人になりたいと思えるような姿をまずは見せなきゃだな、と自分の姿勢まで糺される気持ちでした。たしかに私は綾野さんよりはだいぶ年下なんですけど、彼の歳になる頃にはこういう振る舞いができる大人でありたいですね。成人式もコーデしてもらった女子大生もみんな目ウルウルしてたもんね。あんなに大人から、親以外の大人から大事にされた経験、一生ものの宝だと思う。それってすごいことだなと。それは「綾野剛だから」ではなく、「綾野さんが素敵な大人だから」というのに終始してた、のがすごく素敵でした。いい企画だよ最高だよ。
自己啓発なのかな。バラエティというよりこれはある種の自己啓発。綾野さんの姿を見て己の生き方を再考するワークショップ。なんか宗教めいてきたな。無宗教なので逆に思想にはちょっと染まりやすい説ある。まあこのタイトルでこの記事読んでるような人はだいたい似た信仰持ってるだろうし、揺さぶられたってことは自分の中になにかが元々あって、それが言語化されて表出したってだけな気もする。このタイミングで好きになって良かったです。自分も三十代がたのしみになってきた。気合入りますわ。


・仕事が好きだから仕事を敬える

年間2位おめでとうございます。いやー、納得。そして素晴らしい。何度見返してもイイ。仕事がつらい、仕事に自信がない、やってられない気持ちになるといつもここに帰ってくるね…っていうくらい、働く人を応援する動画になっている。
ありがとうって言葉は言葉としての力もさることながら、状況や立場に大きくその効力を左右されるものでもあって、つまり何が言いたいかというと言うのは簡単だけど実行に移すのがそれはそれは難しい言葉なんですよねという。
言うなればサプライズ企画なんだけど、その仕事に際してどれほどの精度で取り組めるか、どれほどの熱意を傾けられるか、という点で(カメラが回っているところだけではあるものの)十分すぎるくらいの他の仕事への敬意を見ました。
自分も今の仕事を始めたのは人より遅かったんですが、仕事を始めてから仕事に対する解像度がちょっと上がった気がしていて、しんどい=意味のある仕事をしている という言葉遣いをする人も、たのしい=今の仕事に満足していて上を望まない という言葉遣いをする人も、実に色々な人が噛み合わさって社会を作っているんだなという気づきを得ました。いろんな仕事に表役と裏方があり、それは華やかな芸能界、マスコミだけではなく、製造にしても開発にしてもサービス業にしてもそうだと思います。つい自分の仕事が人の仕事を支えてる、人の仕事は自分の仕事がなければ成り立たないと思ってしまいがちで、そうなったときに敬意を欠いた物言いや態度に現れるんだよなーと自戒を込めて思っているところでした。そんな中で、あの「カメラマンは恋人、照明が存在を照らして、録音が呼吸をとってくれる。役者はこの人たちがいなければ一切存在しない職業」といつにない強い口ぶりでいうところ。うまいなーーーーーーーー!!!!!と思いましたし、ここでその強い口ぶり、断言をするところにどれほどの人が救われ、奮い立たされるか、全部この人にはわかってるんだろうなあ、本当に凄い人だなと思いました。リップサービスには綻びが出るんだけど、実情と実感を伴った言葉には熱と迫力が篭る。まさに、といった口ぶりで、私もまたそこに惹かれて、あー仕事頑張ろ、まだ頑張ろ、と柄にもなく前向きになってしまいました。すごい。それだけ人の仕事を敬える綾野さんがすごい。そして人の仕事を正しく敬えるほど、己の仕事に矜持を持てる綾野さんがすごい。脱帽です。変装はいらないっていうところとかね。あんな剥き出しの矜持をぶつけられるとゾクゾクします。そういうところが、ただ穏やかな人ではない。めちゃくちゃすごい役者だな、と納得させられる要素でもあります。好きだーーーーーーー。


・君を見つけた。その日から、世界は始まった。

https://youtu.be/noRnn7YJW9w

全人類AHKAHの記念ムービー見て。
私は毎晩、仕事帰りにハイボール自作しながら見てます。
綾野さんの動画はウイスキーが似合うんだよね。雰囲気が。
もうなんかこの動画は感想や考察すら野暮なんですよ。早く帰っておいで。またこの「帰っておいで」ってのもいいんだよな。待つ男。待つ側の男。
死ぬほど似合う。



超余談ですが、綾野さんにハマってからずーっと細々とやってた一次創作の調子がいつになく良くて、やや燻ってた自分の中の創造性まで喚起されて人生が楽しいです。推しの存在って偉大ですね。

元気に正気を失っていますが、そろそろ春が来るので新作の季節、こわい。このまま狂っていたい、夏まで。狂わされていたい。そして夏には新しい作品情報が来るんでしょきっと。知ってる。綾野剛は止まらない。

前に熱量を褒められたので今回も自重せず書いたら前を上回る怪文書になった気がします。まあいいか。

またよろしくどうぞ。では。


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