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多次元に沼が深まっている話

 あけましておめでとうございます。
 多分これまでで最も充実した正月休みが終わり、現実を受け止めきれないオタクは失意の中でひとり東京に向かっていました。
 別に仕事を辞めて生活を投げうち上京した、というわけではなく単純に這ってでも行きたい公演があっただけなのですが、これが詳細は省きますがまあまあな強行軍で端的に言って死を見ました。これ書いてる今もしんどすぎてどうにかなりそうですが気持ちの元気さに体がついて行ってなくて笑える。

 さて今回の多次元裕太ですが、かねてよりフォロワー諸兄(諸姉)に「やばい」「来年もやると思うから絶対見たほうがいいですよ」「中務ファンの聖地」「最高」と薦められていたわけで、結論から申し上げるとその先入観がクソ高くしたハードルをまったく軽々と超えていったというか、ファンの「見たかった」をきちっと形にしつつ軽々と想像を超えていく感じがまさに年に一度の催し…と思った次第です。
 まだ見てない人はこちらから有料配信してるのでご覧ください。こんな記事読む前に配信を見やがれください。走って! 1/13まで!!!


 Shall we dance? オマージュのキービジュアルもよかった。リチャード・ギアのやつですね? 役所広司版しか見てないけど毎回ダンス映画のティザーをオマージュして来るのが良い。言うなればあれが伏線だったわけですね。
 開幕Tik Tokコラボで盛り上がったのも楽しかったしあのパートの陣さんがいちばん意味わからん(ごめん)かったです。いつにも増して強火中務オタクの陣さんが見られて満足でした。

 登場シーンから振り返っていきましょう。まずお揃い(色違い)のジャージで登場するところからして尋常ならざる可愛さ。真っ赤ジャージな中務さんと灰色の陣さん、それぞれイメージにも合致していてただのジャージなのにそわそわする。
 あと中務さんも陣さんも今日のステージを全力で楽しんでいますというのがあますところなく表情から伝わってくる。というか今日いつにも増してかっこいいな? カメラ通してないからかな…いつもより割り増しで格好良くて戸惑いました。ダンス好きすぎオーラが色々ピーキングぶっ壊して漏れ溢れてたんですかね?
 
 ローカルカンピオーネの皆さんとコラボ。寡聞にして初めて存じ上げたのですが、すごい! 事務所の人みたい! ファッションとか佇まいとかが見慣れた感じ! ダンサーさんの最適解って近いところに集約されていくのか?
 見せつけてやりますよ! と好戦的な物言いをしながらも細かく振りを確認し、鼻歌を歌いながら軽々とやってのけるのがかわいくてどうにかなりそうでした。誰にでもできるフリを簡単と一蹴するのではなく、新しく触れるものの特性を掴もうと真摯に向き合う姿がやっぱりプロでしたね。どうあってもプロ。リスペクトフル。勝手に足元が動いてるのも愛らしかったです。
 あとローカルカンピオーネの略称を勝手に考えてた中務さんが困ってるのを見た陣さん、助け舟を出そうと「かんぴょう」とぶっ飛ばしてすかさずカンピオーネの皆さんに「クソダサい」と言われていたのがたいへん良かったです。最愛の師匠が困ってたから助け舟を出しただけなんや……悪気はなかったんや……
 ダウンでリズムを刻みがちなダンサーがアップで一拍を取るのは難しい(慣れない)などのダンサー目線な解説と分析が非常によくてもうこの「陣による中務裕太・全力解説」が見られるだけでここに来た意味があったなと開始20分くらいで確信していました。ニコニコ教えてくれたローカルカンピオーネの皆さんもありがとう! Tik Tokフォローしときました。「脱・既成概念」も踊ってくれてますね! ありがとう!!

 続いて社交ダンスパート。もう衣装からして最高が約束されたようなこの…何…? カマーバンド調のベストがよくここまで着こなせる…肩幅…本場の人ばりの着こなしするやん……と唸りました。あの瞬間ヒューリックホールがブエノスアイレスのミロンガに見えました。アルゼンチンタンゴとか踊られたら死ぬ(わたしが)と怯えていましたが、GENEの曲(FBFG)を社交ダンスのラテン寄りにアレンジして踊ったというそれはそれで贅沢というほかない代物でやや安心すると共に、これ本格的にバンドネオンの音に載せて踊られたらどうなってしまうんだろう(私が)と色々想像捗りました。失った恋人に見立てて踊ると言われるタンゴ、どれだけ煽情的に情熱を込めて踊られるのやら……これに懲りず本格的なルンバやパソドプレにも挑戦してもろて……あとクランパーになってさのさんとKRUMPでバチバチにカマす図も見てみたいし、ダンスと名のつくものであればなんでも見てみたいですねファンとしては
 リフト綺麗に成功してる時点で全く素人ではなくてちょっと笑いました。最後のポーズのキメの視線誘導、同じことを思ってたら陣さんがすかさず言語化してくれたので安心と信頼の陣さんでした。手の話もだいぶアレでしたが、あんな近くで見つめられてくださいよ!と語ってるときの客席の若干引いた温度感が最高に良かったです。それはもうリアコの感想なんよ。私は応援するよ。
 脚の長さに関して「おばあちゃん譲り」とほんわかするリアクションをした挙句に「おばあちゃんも胴が短い」となぜかネガティブな言い方をしたのは照れ隠しなんでしょうか。物はいいようというやつです。

 最後の世界さん陣さんと3人で踊るパートの前に3人のトークパートがあり、なんだかこの3人のトークってジェネランペファンタを代表する話でJr. EXILE巨頭会談的な雰囲気があって定期的に見たいなと思いました。中務さんが言ってましたがLDHの2枚看板と言うに相応しい実と深みがあり、ダンスへの想いやこれまで、これからの人生の捉え方も含めて、ただの仲良しからは得られない独特の緊張感と互いへの敬意に由来する矜持のようなものをヒシヒシと感じるパートでした。敢えて書くなら身体芸術を生業とする彼らは、言葉以上に雄弁にそのときの感情、拘り、ともすれば愛のようなものまで具現化できると思うのですが、それを敢えて直接互いに質問するという聴衆にもわかる次元の対話に落とし込んでくれるところがメジャーなところにいるアーティストだなあと思います。もっと限られた範疇で排他的な表現だってできる技量があるのに、他を置き去りにしないやさしさ、自分の領域に留まらない開拓精神、そしてダンスというものへの真摯で純粋な情熱を汲み取って胸が熱い。私はまったくダンスの覚えなどない素人もいいところですが(高校の選択授業ですらやってない)、そういう人間の胸をも打つ、何もかもの美意識の根底から覆してくるのがこの3人だなと改めて痛感しました。そんな3人の心の裡を気負わず聞けたのは自分の人生に於いても結節点的な意味合いを持つのではないかと密かに考えています。
 各グループのオリジナル楽曲から1曲ずつ選曲した演目も彼らのグループへの帰属意識と情熱を感じて非常に良かったですし、おととい地上波の特番で声優を語っていたのとまるで異なる温度感でTRIBEメンバーの話をする世界さんはめちゃめちゃ格好よかったです。そしてそんな世界さんに素直な思いの丈を手紙でぶつける中務さんの素直な言葉選びに心撃ち抜かれまくりでした。虚飾がない。なんてまっすぐな言葉選び。技巧に富んだレトリックなど真心の前では塵芥に等しい。かけがえのない瞬間でした。
 世界さんの「みんな裕太が好きだから…」の言葉で泣きそうになったのは私だけではないと思う。推しが愛されている話に弱い。だから陣さんが中務愛を語るたびにいつも泣きそうになっている。もっとやって。

 これは詳細を省きますがドチャクソ強行軍でとにかくクソ疲れたので今日は気力で仕事を乗り切ったわけです。いやーしんどかった。でも昨日の記憶を糧に今年は頑張れるんじゃないかな。来年もまた楽しみにしていいかな。他ならぬ中務さんがいちばんたのしそう。
 そして最後になりますが中務裕太さんお誕生日おめでとうございます。Twitterのアカウントで言い、ファンクラブのメッセージフォームから言い、またここでも言うんかの3回目ですが、30歳という記念すべき節目の今年、GENEがぶちかましてくれるよう我々も尽力します。何より中務さんがハッピーであるよう心の底から祈っています。美味しいもの食べて健康で楽しく過ごしてください。自分もあと4ヶ月ほどで30になりますし、それまで30歳の過ごすべき指針にお姿を拝見したく思います。

 いやーしかし返す返すカマーバンドはやばかったな、肩幅のある手脚の長い男性が着るとあんなになるのか、最高だった。老舗の紳士服CMを期待してしまう出立ちだった。お美しかったです。

 以上です。

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