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絵画の楽しみ方教えます。6-5

洗礼者ヨハネ

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それに引き換え、洗礼者ヨハネは腕の血管まで丹念に描かれています。
 それに比較するとキリストは血管など描かれていません。すべすべした肌に描かれています。

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天使

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これから私が指摘することは重要な内容だと思うのです。
特に手前の天使の姿勢が、何かおかしな感じに見えるのです。
中身がないというか。紙細工みたいに見えるのです。

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レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた左端の天使を見て、師であるヴェロッキオは筆を折り、その後2度と絵を描くことはなかったと伝えられている有名な逸話があります。しかし正確にはこの逸話は間違いであり、単に工房が受注した絵画の制作のほとんどをヴェロッキオは弟子達に任せ、自身は専門の彫刻に専念していたというだけでしかないとも言われています。この逸話はヴァザーリの「画家・彫刻家・建築家列伝」に端を発するものだそうです。
 ヴァザーリの作り話かどうかは、私は知りません。しかしながらその逸話が現在まで受け入れられていたことは事実です。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた天使だから素晴らしいと思い込まされてきただけなのかもしれません。
今でも、大多数の皆さんは、「さすが、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたから、すごい。」と思い込んでいるのではないでしょうか。私はどうしても信じることはできません。レオナルド・ダ・ヴィンチにしては人体のプロポーションが不正確に描かれていると思うのです。最終的には、なぜこのように描かれていたかを私は解明するに至りましたが、この姿勢がおかしいと思わなければ、すでにあなたは思い込みの世界の住人となっているということかもしれません。
 今のままでは、この天使を紙細工の人形にしか見えません。駄作としか言いようがないです。しかし、これこそがレオナルド・ダ・ヴィンチが仕掛けたトリックなのです。これも後でその意味がわかります。

続く・・

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