スウェーデン留学紀行#26 コロナ禍の留学だから

こんにち忘れ物

2020年にパンデミックが始まり、早2年。
世界中の誰もが多かれ少なかれコロナの影響を受けています。

そんな中、2022年2月9日よりスウェーデンはコロナの規制がほとんど廃止されました。元々規制が少なく、マスクもほとんどしてない人が多かったので正直街の様子にはあまり大きな変化はありません。でもスウェーデンという国がもう感染症を気にしないで経済活動や移動をすることを推し進めたいという意思が感じられます。

コロナ禍の留学のメリット・デメリット

そこで、私がコロナ禍で留学しているからこそのメリットとデメリットについて書いていきたいと思います。

まずは留学してなくても簡単に想像できそうなデメリットから

  • 授業がオンラインのものがある(状況によりけりでオンラインとオンキャンパスを使い分けたりするので対面授業信者の私は苦しいです。何よりオンライン授業は昼の大事な時間を物理的には1人で・部屋の中で過ごすことを強いてくるのが辛いです)

  • 毎日変わる状況を把握する情報収集が困難(スウェーデン語初心者の私がスウェーデンの正しい情報を集めるのは困難を極めます。人と話す中で「え!今そうなんだ!」となることも多くありました。最近はスウェーデン在住日本人の方のTwitterを色々フォローして情報収集をしています。)

  • コロナになっちゃった時、体調を崩した時が怖すぎる(私はコロナになったことはないですが一度留学中に体調を崩しました。テストやもしコロナだった場合どうしたらいいのか適切な医療にかかれるのかとても心配でした。)

  • 旅行に行きづらい(ヨーロッパ留学の醍醐味の1つは留学先以外のヨーロッパの国々を旅行することも挙げられると思います。しかし国が違えば規制も違う。コロナがなければ何も気にせずひょいひょいとシェンゲン協定内を周れるのにコロナ禍の旅行はハードルが高いです。)

次はメリットです

  • フライトが快適だった(行きの飛行機は前後左右無人で個人のスペースが確保された超快適フライトでした)

  • コロナに対する各国の規制を目の当たりにすることで「当たり前」の感覚をなくすことができる(日本から一度出て見ると本当に国によって、そしてそこで生きてる人々によってコロナへの考え方が異なっていて誰かの当たり前は誰かにとっては当たり前ではないんだなということをすごく思い知らされます。ヨーロッパ内でも状況は異なっていて、スウェーデンは混んでいる公共交通機関でマスクが推奨されるくらいでしたし、本当にマスクをしている人は3割いれば多い方でした。対するドイツ人の留学生は不織布マスクよりも性能の高いマスクを当然のようにしていたりします。あとはワクチンに関する捉え方も、日本ではワクチン接種に関わらず同じ生活ができる状況だと思いますが、ヨーロッパでは各地でワクチンパス反対のデモがあったり、人から聞いた話ではオーストリアでワクチンを打ってないと罰金があったりと異なります)

  • マイノリティの不利益を受けた(これは果たしてメリットと呼んでいいのか疑問もあると思いますが、とりあえず現時点で私はメリットとして感じることができています。12月のSt.Lucia(ルシア祭)というイベントに参加しようと思っていたのに、EUのワクチンパスを持っていないからという理由で建物の中に入れてもらえないという出来事がありました。日本のワクチン接種証明ではダメでした。パーソナルナンバーを持っていなくて、スウェーデン国外でワクチンを打っているとスウェーデン政府からはQRコードは発行してもらえませんでした。日本大使館に連絡しても「今はどうすることもできません」という旨を伝えられました。誰も何もしてくれない、大使館にすら見放されたというショックは忘れられません。スウェーデンはヨーロッパからの留学生が多いため自国で発行されたEUのQRコードをスウェーデンでも使えます。だから同じような問題を抱えているのはごく少数で私は完全にマイノリティでした。私は人権問題に興味があってさまざまなマイノリティの立場にある人たちについても学んでいました。こうやって実際に制度に苦しめられて自分にはどうすることもできないという状況になるとはこういうことなんだということが味わうことができました。社会が混乱してる時こそマイノリティは苦しい状況に追いやられてしまいます。コロナがない平穏な状態での留学では体験できないことだったかもしれません。)

以上が、コロナ禍の留学について私が考えることでした。まだ留学は続いているしコロナもあります。また考えがアップデートされたらご報告するかもしれません。


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